余録:外国人が日本に来て驚くのは、電車の中でも、会議…
毎日新聞 2014年03月26日 00時14分
外国人が日本に来て驚くのは、電車の中でも、会議中や授業中でも、衆目(しゅうもく)の中で居眠りをする習慣だという。この「イネムリ」が今や国際語となったのはオーストリア生まれの文化人類学者ブリギッテ・シテーガさんの著書のおかげである
▲その邦訳「世界が認めたニッポンの居眠り」によれば、世界には夜だけ眠る単相睡眠文化、昼寝が制度化された二相睡眠文化、そして各個人が気ままにうたた寝できる仮眠文化の三つがある。居眠りは仮眠文化の一つで、起きている他人の前で平然と眠るのが特徴だ
▲「居」−−つまり社会に参加しながら「眠る」文化は、電車で眠っていた人が降車駅で突然サッと立って降りて行く現象が示すところである。会議で寝ていたはずの人が、突如(とつじょ)発言する離れわざもこの文化のおかげらしい
▲ならば、もうとっくに各自勝手にやっていることかもしれない。厚生労働省の検討会が11年ぶりにまとめた睡眠の指針は、睡眠不足の勤労世代に30分以内の短い昼寝を推奨している。仕事の能率を上げるのに効果的で、逆に寝だめは睡眠不足の解消にならないそうだ
▲この指針では若年世代にゲームなどによる夜更(よふ)かしを避けて体内時計のリズムを保つよう訴えた。一方、必要な睡眠時間が短くなる熟年世代は寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が得られず逆効果だとアドバイスしている。適度な運動で睡眠を促すのが望ましいようだ
▲「蛙(かわず)の目借(めか)り時(どき)」は朝晩鳴くカエルに目を借りられたように眠くなる春の季題だが、これも世界に冠たるイネムリ文化のたまものか。そう、眠りを文化として考える余裕も快眠の秘訣(ひけつ)かもしれない。
面白い!仕事の帰りに電車で寝て、自分の駅でぱっと飛び下りるのは小父さんもよくやっていたな〜。時々電車が動きだしたりしていて・・・(笑)。働いている時の睡眠不足時の昼寝もよくやった。不思議と疲労が回復したね〜。
きわめてストレスの少ない日々を送っている今は、ちょっとした予定が入ったり、他人との意見の食い違いなどがあると寝つけかったり、夜中に目が覚めたりすることもある。
快い疲れと熟睡ほど幸せな夜はない。最近は衆目(しゅうもく)の中で居眠りという機会は無くなったな。小父さんも居眠りしながら国会議員の報酬をいただいてみたいものだ(爆)。