颯颯(さっさつ)の写真日誌からアジサイの花を3枚お借りした
毎日新聞 2013年06月26日 00時06分
「植物学者らはその緑色の花弁に頭をひねった」。中国から持ち帰ったその花が英国の王立植物園で一般公開されたのは1789年だった。翌年にやはり英国の園芸家の庭で同じ花が開花したが、こちらは日本から入手したそうな
▲「美しいアジサイ」。記録はそう伝えて、アジサイをめぐる英国の植物収集家間の先陣争いがあったことをうかがわせる。もともとは日本のガクアジサイを原種とし、中国へ渡ったというアジサイである。東洋から欧州に伝わった後も育種が重ねられ人々を魅了した
▲とくに来日したシーボルトは「日本植物誌」に14種のアジサイを収録し、日本から送った品種が欧州で育てられた。うち1種を「オタクサ」と命名したのは愛人お滝さんにちなんだといわれるが、著書にはオタクサは日本での種名とある(春山行夫<はるやま・ゆきお>著「花の文化史」)
▲欧州では華やかなセイヨウアジサイとして育種が進んだが、日本では梅雨空の下で清楚(せいそ)なたたずまいを見せるアジサイがしっくりくる。各地からの花便りがしきりである。ただシーボルトの時代の日本人にアジサイは人気がなく、名所のにぎわいは近年のことという
▲緑っぽい白から青、藍(あい)、紫まで、地植えの花の色の変化を追いながら梅雨明けを待つのもアジサイの故国ならではの楽しみ方だろう。「七変化(しちへんげ)」「八仙花(はっせんか)」の名の通り、群落の中の彩りのバラエティーと、その移ろいも色の乏しい雨の季節の貴重な目の幸福である
▲日本の花の中でも西欧人にその美が見いだされ、日本人にも風土に根ざす興趣が再発見されたアジサイだった。花にも歴史あり、そう物語る雨中の七変化である。
最近はアマチュア写真家の颯颯(さっさつ)のブログで花を見る目がだいぶ変わってきた。断っておきますが颯颯さんは限りなくプロに近いアマチュアですよ!最近では姫赤立羽という蝶を一気に100枚撮り続けたと言われるんですから、私のスマホ撮影とは雲泥の差があります。
さて、紫陽花ですが、今まで何気なく見過ごしてきましたが、いろんなアングルから見ることによってこの花の持ち味がいろいろと違ってくる。雨粒が散った花弁もいいですね。
でもシーボルトさん、愛人の名を花につけるとは粋ですね。ためしにシーボルトの日本植物誌と春山行夫著の 花の文化史を検索してみると、後者は¥ 39,900 通常配送無料、amazon.co.jpだそうだ。
毎日新聞 2013年06月26日 00時06分
「植物学者らはその緑色の花弁に頭をひねった」。中国から持ち帰ったその花が英国の王立植物園で一般公開されたのは1789年だった。翌年にやはり英国の園芸家の庭で同じ花が開花したが、こちらは日本から入手したそうな
▲「美しいアジサイ」。記録はそう伝えて、アジサイをめぐる英国の植物収集家間の先陣争いがあったことをうかがわせる。もともとは日本のガクアジサイを原種とし、中国へ渡ったというアジサイである。東洋から欧州に伝わった後も育種が重ねられ人々を魅了した
▲とくに来日したシーボルトは「日本植物誌」に14種のアジサイを収録し、日本から送った品種が欧州で育てられた。うち1種を「オタクサ」と命名したのは愛人お滝さんにちなんだといわれるが、著書にはオタクサは日本での種名とある(春山行夫<はるやま・ゆきお>著「花の文化史」)
▲欧州では華やかなセイヨウアジサイとして育種が進んだが、日本では梅雨空の下で清楚(せいそ)なたたずまいを見せるアジサイがしっくりくる。各地からの花便りがしきりである。ただシーボルトの時代の日本人にアジサイは人気がなく、名所のにぎわいは近年のことという
▲緑っぽい白から青、藍(あい)、紫まで、地植えの花の色の変化を追いながら梅雨明けを待つのもアジサイの故国ならではの楽しみ方だろう。「七変化(しちへんげ)」「八仙花(はっせんか)」の名の通り、群落の中の彩りのバラエティーと、その移ろいも色の乏しい雨の季節の貴重な目の幸福である
▲日本の花の中でも西欧人にその美が見いだされ、日本人にも風土に根ざす興趣が再発見されたアジサイだった。花にも歴史あり、そう物語る雨中の七変化である。
最近はアマチュア写真家の颯颯(さっさつ)のブログで花を見る目がだいぶ変わってきた。断っておきますが颯颯さんは限りなくプロに近いアマチュアですよ!最近では姫赤立羽という蝶を一気に100枚撮り続けたと言われるんですから、私のスマホ撮影とは雲泥の差があります。
さて、紫陽花ですが、今まで何気なく見過ごしてきましたが、いろんなアングルから見ることによってこの花の持ち味がいろいろと違ってくる。雨粒が散った花弁もいいですね。
でもシーボルトさん、愛人の名を花につけるとは粋ですね。ためしにシーボルトの日本植物誌と春山行夫著の 花の文化史を検索してみると、後者は¥ 39,900 通常配送無料、amazon.co.jpだそうだ。