映画　/　『野性の証明』　1978年

『野性の証明』は、森村誠一の小説、およびその小説を原作として1978年10月7日に公開された日本映画。また、1979年1月から3月にかけて毎日放送制作TBS系列にてテレビドラマ版が放映された。

東北の寒村で大量虐殺事件が起こる。その生き残りの少女と、訓練中、偶然虐殺現場に遭遇した自衛隊員。この二人を主人公に、東北地方の都市を舞台にした、巨大な陰謀を描く。

野性の証明　　
　

『人間の証明』に続き、森村誠一が角川春樹の依頼により映画化を前提として執筆した原作を、角川書店が映画化。原作には無かった主人公と自衛隊との戦闘シーンが作品後半に追加された。薬師丸の「お父さん怖いよ。何か来るよ。大勢でお父さんを殺しにくるよ」の台詞はTVCMで流された。作中に自衛隊が登場するものの本作では自衛隊が好意的に扱われていないため、防衛庁の協力は一切得られなかった。虐殺シーンで人間の首を切断したり、斧で頭をかち割り、血が噴き出すなどの残酷な描写がある。

　

　　

スタッフ
原作：森村誠一、監督：佐藤純彌、製作：角川春樹、プロデューサー：坂上順、遠藤雅也、サイモン・ツェー、松田文夫、脚本：高田宏治、音楽監督・作曲：大野雄二、主題歌：町田義人、音楽監督補佐：鈴木清司、撮影：姫田真佐久、美術：徳田博、録音：紅谷愃一、照明：熊谷秀夫、編集：鍋島惇、助監督：葛井克亮、記録：小山三樹子、擬斗：伊藤浩市、テクニカルアドバイザー：四方義朗、製作担当：中田新一、配給：日本ヘラルド映画、東映

キャスト
味沢岳史一等陸曹：高倉健、越智朋子・越智美佐子（二役）：中野良子、北野刑事：夏八木勲、長井頼子：薬師丸ひろ子、大場成明：舘ひろし、井崎昭夫：梅宮辰夫、村長警部：ハナ肇、渡会登：原田大二郎、頼子の担任の先生：佐藤オリエ、井上先生：島かおり、ホステスひろみ：絵沢萠子、ゲリラの首領：寺田農、佐倉：倉石功、支倉常夫：三上真一郎、白木：市川好朗、島岡社長：近藤洋介、田岡（羽代新報）：夏夕介、自衛隊隊長：角川春樹、特殊工作隊隊員山中明：ジョー山中ロバーツ大佐：リチャード・アンダーソン、溝口市長：金子信雄、竹村捜査課長：中丸忠雄、佐竹主任（宮野署）：辻万長、中戸多助：成田三樹夫、平松（中戸組組員）：阿籐海、根本（中戸組組員）：きくち英一、後藤（暴走族）：剛達人
永川支店長：北村和夫、バーのマスター：田中邦衛、野村総理府総務長官：大滝秀治古橋教授：山本圭、久我陸将補：鈴木瑞穂、長井孫一：江角英明、吉田県警本部長：渡辺文雄、鈴木警察庁長官：近藤宏、豊原浩三郎：桑山正一、屋台の主人：殿山泰司、商店主：谷村昌彦、浦川隆：田村高廣、松下きよ：北林谷栄、増田陸将：田島義文、ナレーター：田口計、坂本防衛庁長官：芦田伸介、和田陸将：丹波哲郎（特別出演）、皆川二等陸佐：松方弘樹、大場一成：三國連太郎（ウィキペディア）　

　

　

　去年暮れに放送していた高倉健シリーズの録りだめから、やっと二作品目を観た。森村誠一さんの作品も角川映画もはじめてだ。めちゃくちゃ惹きつけられたね。もう見たくないと、次は一体どうなるんだろうという気持ちが交錯した。

　しかも自衛隊が悪に仕立てられていて、戦車やヘリコプターを自衛隊の協力なしにどうやって撮ったんだろうという疑問がずっと引きずっていた。製作費はネット上で12億円、配給収入は22億円の大ヒットという数字が出ている。いや、すごいものを撮ったんだね。俳優さんで気になっていたのが地元のボスの出来そこないの長男坊、彼がどう見ても所ジョージに見えたんだな〜。ん？そんな役を彼にやらせるか？と調べたら石原プロの重鎮・舘ひろしだった。薬師丸ひろ子は、オーデションで受かってデビュー作なんだ。彼女が機関銃をぶっ放すシーンがあるのかと思ったら、以後、撮られた『翔んだカップル（キティ・フィルム）』『ねらわれた学園』『セーラー服と機関銃』という作品な最後だった。

　支離滅裂なことを書いているけど娯楽作品というのはこんな映画のことを言うんだろう。自衛隊の支援なしにこの映画を撮れた理由はこちら　