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福島の未来占う世界初「浮体式」洋上風力発電、震災10年で全撤退 / 毎日新聞

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洋上に設置された浮体式風力発電設備。左奥は福島第1原発=福島県楢葉町沖で2013年10月4日、森田剛史撮影 

毎日新聞  2021/3/4 16:21
「ふくしま未来」。そう名付けられた巨大な風車が福島県楢葉町沖約20キロの太平洋上で報道陣に公開されたのは、東日本大震災から2年半後の2013年10月。国などが導入を進める「世界初の『浮体式』洋上風力発電設備」の1基目だ。その名の通り、東京電力福島第1原発事故に遭った同県にとり、風力発電という自然エネルギーの導入は「未来」を占う道しるべだった。

 それから約7年余。20年12月16日に福島市内で、ある会合が開かれた。「復興のシンボルはどうなるのか」「設備を生かせないのか」。地元の漁業者から厳しい問いかけが相次いだ。矛先は資源エネルギー庁の担当者。この日、担当者からは「ふくしま未来」を含めた洋上風力発電事業「福島浮体式洋上ウインドファーム」の全撤退が告げられていた。

   ◇

 資源エネルギー庁などが事業の商用化に向けた実証実験を始めたのは震災の約1年後。以後「ふくしま未来」(出力2メガワット)▽「ふくしま新風(しんぷう)」(同7メガワット)▽「ふくしま浜風(はまかぜ)」(同5メガワット)と3基を相次いで設置した。原発事故からの「復興の象徴」として投じられた事業費は計約600億円に及ぶ。

 事業開始前は、地元漁業者から「洋上設備から陸地につながる海中ケーブルが、漁で使う底引き網などと接触するおそれがある」として反対も強かったが、原発事故の影響で漁の自粛が続いたことや、風車が観光資源となるなど地域活性化につながることへの期待もあり事業を受け入れた。13年11月の「ふくしま未来」の運転開始式では、赤羽一嘉・副経済産業相(当時)が「漁業者と共存共栄を図りながら再生可能エネルギーのさきがけ、福島復興のシンボルにしたい」と強調した。

 だが、3基とも不具合などが相次ぎ、「ふくしま新風」は18年に撤去が決定。残る2基も不採算から、21年度中に撤去されることが決まった。同庁担当者は「貴重なデータが得られた。今後に生かしたい」と意義を強調するが、地元は多くが「失敗」と受け止める。

 「原発事故のイメージ払拭(ふっしょく)になれば」と受け入れを目指し、当初から漁業者の説得を行ってきたいわき市漁協の佐藤芳紀さん(62)も「莫大(ばくだい)な税金をかけたのに」と落胆する。風力産業の集積など事業が地域にもたらす効果に期待していた地元企業の幹部もやりきれなさを抑えて言う。「福島を、日本を代表する洋上風力発電の海域にし、雇用創出や風力発電に精通した人材育成につなげるという夢も広がっていたのに……。結局、何も残さないまま終わってしまった」【木下翔太郎、平塚裕介、磯貝映奈】
  
 あ~あ、600億円の実験に終わったのか?ど素人で詳しいことは分からないのだけど、「ふくしま未来」(出力2メガワット)▽「ふくしま新風(しんぷう)」(同7メガワット)▽「ふくしま浜風(はまかぜ)」(同5メガワット)と作らなければならなかったのか?

 このところ原発論議が、にぎやかになってきたが、原発ゼロは夢のまた夢なのか、小泉純一郎元総理?福島第一で発生した汚染水を浄化した「処理水」も未定だし、原発の放射性廃棄物の行先もまだ決まっていない。発電方式の未来には何も見えていないようだ!

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