参院選で惨敗、テレビ中継のインタビューに答える橋本龍太郎(右から2人目)首相ら(当時)~NHK 参院選は政治を変える
毎日新聞 2021/3/3 東京夕刊
総選挙を控える自民党の国会議員は気が気でないだろう。
年明け以降、市議選での自民党の敗北が目立つ。1月31日の北九州市議選(定数57)では、自民党は現職6人が落選。2月21日の大分市議選(定数44)でも3人の現職が落選した。
地域個々の事情はあろう。しかし、政令市や県庁所在地の議会議員選挙は、これまでも、直後の国政選挙の先行指標となってきた。
私には1989年の記憶が鮮明だ。この時も異変の皮切りは、1月の北九州市議選で、自民党候補3人が落選したことだった。
当時は自民党の竹下登内閣。リクルート事件が政権を揺さぶっていた。リ社の子会社の未公開株が自民党の派閥領袖(りょうしゅう)や利害関係のある省の幹部官僚らに譲渡された大スキャンダルだった。
89年4月には初めて消費税の導入が予定され、批判や不満の声が沸騰していた時期でもあった。
それでも自民党は強いはずだと思い込んでいた私たちマスコミが「もしかすると地殻変動が起きているのでは」と考え始めたのは、この市議選からだったと思う。
政権交代を報じる2009年8月31日付毎日新聞朝刊(東京本社発行最終版)
そして、この年7月の参院選で自民党は惨敗。参院で過半数を割ったことから、自民党はその後、公明党との連立を余儀なくされ、さらには2009年、旧民主党への政権交代につながっていく。
あれから30年余。今また、総務省幹部が放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男らから高額の接待を受けていた不祥事である。
確かにリ事件の方が額はケタ違いに大きいが、人々が何に怒っているかは共通していると思う。
リ事件では、国民は増税を控えているのに政治家や高級官僚は株で得をした。
今回もコロナ禍で国民の生活が制限される中でも総務省幹部は高額接待を受け続けていた。東北新社が放送事業で何らかの優遇措置を受けていた可能性もある。
公正さ、公平さを損なう「特別扱い」にこそ、人々は厳しい視線を向けている。それを菅首相は認めようとしない。
一晩で7万円余の接待を受けた山田真貴子内閣広報官は辞職したものの、国会での説明逃れのための辞職だったとしか思えない。
いくら批判しても、残念ながら政治は選挙でしか変わらない。それも30年余の経験で学んだことなのである。(専門編集委員)
このようには運ばないと想像するが、 与良正男さんはプロだからね。奇しくも本日、河井克行元法相の保釈認める決定 東京地裁 保釈金5000万円だそうだが。
菅総理は、国会の答弁もまともに出来ないね!このまま総選挙したら自民党が議席を減らすことだけは間違いないだろう。
毎日新聞 2021/3/3 東京夕刊
総選挙を控える自民党の国会議員は気が気でないだろう。
年明け以降、市議選での自民党の敗北が目立つ。1月31日の北九州市議選(定数57)では、自民党は現職6人が落選。2月21日の大分市議選(定数44)でも3人の現職が落選した。
地域個々の事情はあろう。しかし、政令市や県庁所在地の議会議員選挙は、これまでも、直後の国政選挙の先行指標となってきた。
私には1989年の記憶が鮮明だ。この時も異変の皮切りは、1月の北九州市議選で、自民党候補3人が落選したことだった。
当時は自民党の竹下登内閣。リクルート事件が政権を揺さぶっていた。リ社の子会社の未公開株が自民党の派閥領袖(りょうしゅう)や利害関係のある省の幹部官僚らに譲渡された大スキャンダルだった。
89年4月には初めて消費税の導入が予定され、批判や不満の声が沸騰していた時期でもあった。
それでも自民党は強いはずだと思い込んでいた私たちマスコミが「もしかすると地殻変動が起きているのでは」と考え始めたのは、この市議選からだったと思う。
政権交代を報じる2009年8月31日付毎日新聞朝刊(東京本社発行最終版)
そして、この年7月の参院選で自民党は惨敗。参院で過半数を割ったことから、自民党はその後、公明党との連立を余儀なくされ、さらには2009年、旧民主党への政権交代につながっていく。
あれから30年余。今また、総務省幹部が放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男らから高額の接待を受けていた不祥事である。
確かにリ事件の方が額はケタ違いに大きいが、人々が何に怒っているかは共通していると思う。
リ事件では、国民は増税を控えているのに政治家や高級官僚は株で得をした。
今回もコロナ禍で国民の生活が制限される中でも総務省幹部は高額接待を受け続けていた。東北新社が放送事業で何らかの優遇措置を受けていた可能性もある。
公正さ、公平さを損なう「特別扱い」にこそ、人々は厳しい視線を向けている。それを菅首相は認めようとしない。
一晩で7万円余の接待を受けた山田真貴子内閣広報官は辞職したものの、国会での説明逃れのための辞職だったとしか思えない。
いくら批判しても、残念ながら政治は選挙でしか変わらない。それも30年余の経験で学んだことなのである。(専門編集委員)
このようには運ばないと想像するが、 与良正男さんはプロだからね。奇しくも本日、河井克行元法相の保釈認める決定 東京地裁 保釈金5000万円だそうだが。
菅総理は、国会の答弁もまともに出来ないね!このまま総選挙したら自民党が議席を減らすことだけは間違いないだろう。