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余禄 巨大な前輪の上にサドルがある昔の自転車を見ると…/ 毎日新聞

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1870年頃、英国のペニー・ファージング型自転車、日本ではだるま車などと呼ばれた。  

毎日新聞 2020年6月26日 東京朝刊

 巨大な前輪の上にサドルがある昔の自転車を見ると、よく乗れたものだと思う。自転車の普及は1880年代に前後輪同サイズ、後輪チェーン駆動というその名も「安全型自転車」が英国で作られたおかげという

 ▲夏目漱石(なつめそうせき)がロンドンで自転車の運転に挑んで四苦八苦(しくはっく)したのは1902年のことだった。年代から、もちろん自転車は「安全型」だったろう。だが、その公道での運転たるや、いくら初心者とはいえ「安全」とはほど遠かったようだ

 ▲急な坂を下り、女学生の列をかすめて塀にぶつかる。ハンドルを握りしめて急転回し、後続の自転車を転倒させる。鉄道馬車と荷車との間をすり抜けようとして落車する。「大落五度小落はその数を知らず」(大落、は大事故 -ひどくぶつかったり、倒れたりすること-小落、は軽微な事故)のサイクルライフだった

 ▲通勤や宅配サービスなど、コロナ禍により急増した自転車利用である。だが、その危険な運転による事故やトラブルも目立つことになった。おりしも今月末から自転車による進路妨害などの「あおり運転」も摘発の対象になるという

 ▲具体的には急な進路変更、逆走、幅寄せ、不要な急減速などによる「妨害運転」のことで、漱石の急転回も摘発されかねない。近年は自転車の「ながらスマホ」事故も絶えず、自転車の危ない運転に対する視線は厳しさを増している

 ▲漱石の「自転車日記」は戯文調のエッセーだけに大分話を盛っていようが、自転車普及期のロンドンの空気はうかがえる。ウィズコロナの自転車新時代も、まずは「安全型マナー」の普及が前提である。
 
 ペニー・ファージング型自転車とやらは、サーカスの曲乗りみたいだね。今だったら「乗って遊んでもいいですよ」と勧められても遠慮するね。小父さんも自動車運転免許証を返納したら電動アシスト自転車のお世話になるかも知れないが、長いこと自転車に跨ってないから果たしてまっすぐに走れるかな?(笑)。自転車の取り締まりも必要だとは思うが、車道の端を走れなんて言わないで、もっと自転車専用道を増設する必要もあるだろう。車道だと車の運転に、歩道の脇だと歩行者は危なくてしょうがない!もっともコロナ禍の現在は国も地方にもそんな予算は逆立ちしても出てこないだろうけが・・・。

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