いやー、東京の鉄道の発着時間の正確さには小父さんもおったまげたことがある。不案内な東京・横浜間をスマホの Yahoo!乗換案内とにらめっこしながら移動していたところ、乗り間違えもあったが、着く駅、着く駅の乗り継ぎが正確に示され、また1分の狂いもなくその通りに運行されていた。Yahoo!乗換案内って東京のために考案あれたのじゃーないか?世界にこんなに緻密に運行されている鉄道ってあるのかな?なんて思ったものだ。そんな鉄道でも人身事故が発生したら、途端にガタガタと狂うんだよね。
さてニューヨークの『地獄の夏』物語は長閑でいいね~。小父さんが子供の時、♪田舎のバスはおんぼろ車タイヤはつぎだらけ 窓はしまらないそれでもお客さん がまんをしてるよそれは私が美人だから田舎のバスはおんぼろ車デコボコ道をガタゴト走る~♪と中村メイ子さんが歌っていたが、それを思い出した(笑)。
福本容子さんが提唱されるように、現代日本は、きっと追い回され過ぎなんだろう!
ウラから目線 カンペキを求めない= 福本容子
毎日新聞 2017年9月12日 東京夕刊
今年、ニューヨーカーたちは「地獄の夏」を体験するはずだった。大都会の鉄道網の心臓部、ペンシルベニア駅が緊急大型工事となり、8週間にわたって通勤の足に影響が及ぶことになったのだ。
設備の老朽化で脱線事故などが相次ぎ、補修待ったなし、に追い込まれたのだけど、州の最高責任者である知事さん本人が「地獄の夏」と命名し警告したのだから、びっくり。
その夏がやっと終わった。
すると、案外悪くなかったね、との感想が相次いでいるという。「毎日、通勤が45分延びたのはつらかったけれど、駅の老朽化や悪臭への対策になったから歓迎」「(代替の)フェリー通勤は精神衛生上すばらしかった」。ニューヨーク・タイムズが伝えている。
さらにこんな思い出も。「すでに45分遅れで走っていると、再び運転見合わせの車内アナウンス。『申し訳なく思いますと言いたいのですが、もはや聞いてもらえませんよね』。列車内に笑いがあふれた」
さて、先週、東京の鉄道にも遅れが出た。原因はJR東日本の変電所で、定期点検の作業員が手順を間違えたため、大量の電気が施設内に流れたこと。異常を検知したセンサーが電気を全部止めたので、電車も走れなくなった。山手線や京浜東北線など七つの路線に影響が出た。
テレビは速報、社長さんは記者会見で頭を下げ陳謝していた。本当に迷惑だ。万全にしてもらわないと困る……。反応はいろいろだろうけど、こういうのはどお?
けが人の報告もないし、遅れたといっても最大40分、埼京線は18分で再開している。何よりセンサーが異常に反応したお陰で、設備が壊れてもっと大きな影響が出るのを防ぐことができた。
人間の仕事に完璧はない。ミスを前提に、ミスが最悪の事態につながらないよう対策を取るのが肝心。働く人の数が急減している日本は特にそうだ。完璧を常に求めたら、どこかに、誰かに、負荷が掛かりすぎて、結局大きな事故を招いたりする。
「地獄じゃなかったね」が飛び交うニューヨークでは、鉄道会社の幹部が、工事終了後9割の列車で正常運転ができそうだと胸を張っていた。「より信頼できる運行を目指します。完璧というのではなく」って。それでいいのだ。(論説委員)
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