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余録 「『さあやるぞ』 区切りのコーヒー 7杯目」… / 毎日新聞

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 写真はdaiichicoffeeからお借りした         
 へーっ、アリって賢いんだね!自然界の摂理っていうのか、またこんな現象をよく見つけるものだね。人間さまの方が劣るかも?(笑)
 
  

余録 「『さあやるぞ』 区切りのコーヒー 7杯目」・・・
毎日新聞 2016年2月18日 東京朝刊

 「『さあやるぞ』 区切りのコーヒー 7杯目」。第一生命サラリーマン川柳のホームページで歴代作品を見れば、職場でくつろいでしまう方々の句も目立つ。あげくに「わが社でも 無駄はないかと 俺を見る」という目にもあう

 ▲「打ち合わせ 次回の日時を 決めただけ」には大きくうなずく方もおられよう。もっとも「静けさや 空気読む人 眠る人」ともなれば何やら怖い静寂である。現実には仕事熱心な人がいてこその手抜きやサボりだろう

 ▲「君の職場は何人くらいの人が働いているの?」「半分ぐらいかな」−−は米国のジョークだが、アリの世界でも働きアリのうち2〜3割は働かないアリなのだという。今までの研究では働くアリだけのグループを作っても必ず一定の割合で怠けアリが現れるそうだ

 ▲北海道大学などの研究チームは日本に生息するシワクシケアリのコロニー(集団)を観察し、働かないアリは働くアリが疲労した時の交代要員であるのを突き止めた。最初に働いていたアリが疲れて休むようになると、今まで働いていなかったアリが働き始めたのだ

 ▲働くアリだけの集団は一斉に疲れて働けなくなり、滅びてしまう。一見非効率な働かないアリは集団の長期的存続には欠かせぬ存在だったのだ。またシミュレーションでは働き度合いがばらばらの集団の方が勤勉なアリだけの集団より生き残りに有利なのも分かった

 ▲「人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫(な)きなり」。役立たずと思われるものにも大事な役割があるという荘子(そうし)である。高校の漢文を思い出し、8杯目のコーヒーを飲み始めた方もいるかもしれない。
  




働き方を確認するために色で識別したシワクシケアリ=北海道大大学院・山本達紘さん提供

怠けアリ 集団存続に貢献 勤勉アリの「交代要員」 北大など確認 2016年2月17日 


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