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発信箱:名言は12字まで=二木一夫 / 有名なのが「やってみなはれ」だ / 毎日新聞

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発信箱:名言は12字まで=二木一夫 / 有名なのが「やってみなはれ」だ

毎日新聞 2014年12月25日 大阪朝刊


 森下仁丹を創業した森下博は、商標入り町名看板や古今東西の格言を紹介する金言広告を発案し「明治の広告王」といわれる。広告は社会に役立つものでなければならないという「広告益世」の理念があったからだ。


 戦前からネオン塔や新聞の全面広告などで世間を驚かせた大阪の企業家には、簡潔、明快な名言が多い。江崎グリコの創業者、江崎利一は「キャッチフレーズは12字まで」と言い残している。

 有名なのが、サントリーホールディングス創業者、鳥井信治郎の「やってみなはれ」だ。このチャレンジ精神あふれる言葉に、営業マンは泣かされながらも奮い立たされたことだろう。今年、ローソンから新社長を招いた際もこの7文字が口説き文句となった。

  
朝ドラ「マッサン」の大将役の堤真一 

 同様に挑戦の決意を示した「逆境こそ、わが道なり」は、没落した生家の再興を誓い、日本ハムを創業した大社義規(おおこそよしのり)の言葉だ。一方で会社を存続するにはバランス感覚も必要で、サクラクレパスの社長を戦時中から約40年間務めた西村俊一は「積極的堅実経営」と端的に言い表している。

 創業した三洋電機がパナソニックの子会社となったとはいえ、井植歳男の「ライバルはお客の心である」は、消費者の視点を忘れるなという不変の警句だ。経済成長の基礎を築いた彼らの名言は、大阪企業家ミュージアム(大阪市中央区)の特別展で来年1月23日までパネル展示されている。

 起業という生みの苦しみの中で培われた言葉は重く、時代を経ても色あせない。東京一極集中が進み、地盤沈下にあえぐ今の関西経済界だが、こういう時こそ胸を打ち心に残る新たなメッセージの発信がほしい。

 

  仁丹ってまだ死んでいなかったんだ(失礼!)。小父さんが子供の頃はよく仁丹を口に含む大人を見かけていたが、最近はいなくなったね。「やってみなはれ」は毎朝のように朝ドラで社長が発しているから知らなかった人でも覚えるだろう。一流の経営者たるものさすがにいい言葉を吐いて、その信念を通したんだろうね。最近の政治家は言葉遊びのごとく、次から次にキャチフレーズを作っては、もう次の宣伝文句を考えているようだが・・・。  


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