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余録:未来予想は世の変化が激しい「年寄りが万事元気で若作りするのに・・・」   毎日jp

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【黄表紙】絵を主とする小説である〈草双紙(くさぞうし)〉の一様式をいう。草双紙の〈黒本・青本〉のあとを受けて,外形は青本と同じく黄色表紙であるが,内容は当世の世相,風俗,事件などを流行語をまじえて写実的に描写するとともに,ことさらに常識に反し理屈を排除して,荒唐無稽な構想・表現による滑稽をもっぱらねらったもの kotobank.jp 尚、写真はネットからお借りしたが小父さんにはHPが分からない。 

  
   

余録:未来予想は世の変化が激しい「年寄りが万事元気で若作りするのに・・・」 

毎日新聞 2014年04月17日 00時43分(最終更新 04月17日 00時46分)

 未来予想は世の変化が激しい近代のものかと思ったら、江戸時代にもあった。もっともこちらは戯作者(げさくしゃ)たちが笑いをとろうとする黄表紙(きびょうし)などで流行した「未来記もの」のことである。しかし今から見るとまんざら冗談とばかりはいえない

杉浦日向子(すぎうらひなこ)著「一日江戸人」(新潮文庫)がまとめたその予測は−−食物の季節感がなくなる。得体(えたい)の知れないカタカナ言葉が横行する。諸事贅沢(ぜいたく)になった後に個性的趣味がはやる。行事が増えて盆と正月がのべつ一緒にくる。山奥まで宅地が広がり、山が俗化する

▲年寄りが万事元気で若作りするのに若者が渋好みになる。女性が各界で台頭して男性独占の分野がなくなる−−いやはや江戸人の炯眼(けいがん)恐るべしである。これらが書かれた18世紀は日本の人口が減少した時代だが、その後の爆発的な人口増加や自然破壊も見抜いたのか

▲この19世紀前半から続いてきた人口増がピークを越え、総務省の発表した人口推計では3年連続の人口減となった日本社会である。65歳以上の高齢者が総人口の4人に1人となり、その一方で15〜64歳の「生産年齢人口」が32年ぶりに8000万人を下回ったという

▲つまり経済・社会の働き手が足りなくなる。このため働く世代の社会保障費負担が増えていくという、こちらは笑えない未来予測である。ここは元気な高齢者パワーと、男性を押しのける女性の勢いという江戸の戯作者の未来図を働き手の確保に生かしていけばいい

▲外国人受け入れや地域社会の存続でも新たな発想が求められる人口減少時代だ。こと未来を先取りするアイデアにおいて江戸人に負けるようでは情けない。


  

 いやー、未来を言い当てるのはSF作家ばかりではないんだな。笑いを取ろうとして面白可笑しく書いたことが現実になったのか?これこそ江戸版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(Back to the Future)だね。今から先の黄表紙もどんどん書く人が出て来てもらいたい。面白可笑しくね!

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