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日本の自動車メーカー誘致に沸くメキシコ・グアナフアト州/AFPBBNews 

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メキシコ・グアナフアト(Guanajuato)州の工業都市セラヤ(Celaya)で行われたホンダ(Honda)の新工場落成式でスピーチするエンリケ・ぺニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領(2014年2月21日撮影)。(c)AFP/OMAR TORRES

  

AFPBBNews【3月11日 AFP】メキシコ中央部の工業都市セラヤ(Celaya)には今、日本語講座があり、講師が受講者を「フェリペさん」「クリスチアンさん」と日本語の敬称をつけて呼ぶ声が聞こえる。街の反対側のホテルでは、日本のテレビ放送を受信できるよう屋上に特殊な衛星放送用アンテナが設置され、フロントでは「こんにちは」と迎えられる。

 中央の通りは「メキシコ日本アベニュー」と名付けられ、街の入り口には「セラヤ(を選んだこと)はグッド・チョイスです。ウェルカム・ホンダ」と書かれた大きな看板が掲げられている。

 この看板は「ウェルカム・ジャパン」と置き換えてもいいのかもしれない。

 セラヤをはじめとするメキシコ・グアナフアト(Guanajuato)州の各市は、日本の自動車メーカーであるホンダ(Honda)、マツダ(Mazda)、さらに部品サプライヤーや駐在員たちの到着をもろ手を挙げて歓迎している。

「セラヤの顔が変わる」と同市経済開発部のフェルナンド・ベラ・ノブレ部長はAFPに語った。ノブレ氏のオフィスは、ガラス張りの高層ビルの中のホンダの子会社と同じフロアにある。

■ホンダ、マツダが進出するグアナフアト州

 グアナフアト州は近年、メキシコの比較的安い賃金や米国市場への近さ、多くの国と自由貿易協定を結んでいる点などにひかれて増えつつある外国自動車メーカーの拠点が集まる中心地となっている。

 メキシコは今や自動車生産国として世界8位、自動車輸出国としては世界4位。中でもグアナフアト州は、日本のメーカーの進出先として筆頭候補に挙がる。

 日本はグアナフアト州に対する最大の投資者であり、過去7年間で同州に40億ドル(約4000億円)を注ぎ込み、2万5000件の雇用を創出した。公式統計で同国製造業の最高水準とされる賃金を払い、台頭する中間層の拡大に貢献してきた。

 

   
メキシコ・グアナフアト(Guanajuato)州の工業都市セラヤ(Celaya)で行われたホンダ(Honda)の新工場落成式で、ホンダの二足歩行ロボット「アシモ(Asimo)」を眺める伊東孝紳(Takanobu Ito)社長とメキシコのエンリケ・ぺニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領(左、2014年2月21日撮影)。(c)AFP/OMAR TORRES

 2月21日にはエンリケ・ぺニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領自らが、セラヤにできたホンダの工場の落成式に出席。その1週間後に大統領は再びグアナフアト州を訪れ、今度はマツダの工場落成式に出席した。

 ホンダ工場の総工費は約8億ドル(約830億円)。さらに同社は4億7000万ドル(約485億円)をかけて送電設備を建設している。またマツダ工場の総工費は7億7000万ドル(約800億円)だという。

■火が付く日本文化ブーム

 グアナフアト州には今、約1500人の日本人が住んでいるが、2016年までに5000人に増えるだろうと州政府は予測している。そこで多くの人々が、日本人のやり方を知ろうとしている。

 ファビオラ・ゴロスティエタ・アレバロさんは昨年9月、「自己研さん日本語アカデミー」を開校した。校舎にしている3階建ての白塗りの家の中は、富士山の写真でいっぱいだ。ここで子供から大学生、ホンダの従業員、日本文化に関心のある人まで、25人の生徒が学ぶ。

「工場が操業開始すれば、日本語を学ぶことへの関心はもっと高まるだろう。今でもすでにスーパーや街中で日本人を目にして皆、日本人社会に近づきたいと思っている」とアレバロさんはいう。

 ホンダの組立工場で働く26歳のフェリペ・リベラさんは、日本語を学ぶことはキャリアアップにつながるんじゃないかと語る。「日本人の考え方を知ることに興味がある。職場では、彼らが中南米人と違う考え方をしていることが分かる。彼ら特有の性質を理解すれば、彼らともっとうまく働けるようになるだろう」

■「時間厳守」VS.「明日にしよう」

 二つの文化が混ざれば、お決まりの衝突を生み出す。日本人の時間厳守に対するこだわりと、メキシコ人の時間に対するルーズさだ。

「日本とメキシコでは違う」というマツシタ・トモカズ(34)さんは、ホンダの子会社「ホンダトレーディング」でマネジャーを務める。7か月前に妻と子供たちと一緒にメキシコへやって来た。忙しくてまだあまりメキシコを見て回れていないと断りながらも「メキシコでは、なんというか……何かを買うにしても何かを取り付けてもらうにしても、時間がかかる」と語った。

 

   

 グアナフアト州職員のロペス・サンティヤナ氏は、二つの文化はお互いに学び合っていると語る。「メキシコで私たちが使う言葉は『マニャーナ(明日)」か『アオリタ(今すぐ)』。けれど(日本人にとって)明日というのは翌日、仕事が始まって数時間のことで、『アオリタ』は本当に今すぐを意味しているということに、私たちは慣れてきた』

 メキシコ人からも日本人へのアドバイスがある。サンティヤナ氏は「私たちは彼らに、もっと柔軟になることを学んでもらっている」と語った。(c)AFP/Laurent THOMET

  

メキシコの進出は知らなかったな。ターゲットは北米市場なんだろう。企業戦士のマツシタ・トモカズ(34)さんは子供の誘拐などに巻き込まれなければいいが・・・。


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