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憂楽帳:変わらないもの 「麦がただ一つ変えたものがある」  毎日jp

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 写真はブログ アルさんのつまみ食いからお借りした    

  


憂楽帳:変わらないもの/麦がただ一つ変えたものがある

毎日新聞 2014年03月07日 東京夕刊


 地下への階段を下りると正面にモーツァルトの肖像画が迎える。東京都文京区にある名曲喫茶「麦」は1964年開業。コンサート会場のようにスピーカーに向かって並ぶ赤い布張りのシートが特徴だ。

 学生時代によく通った。久しぶりに訪れた店は全く変わっていなかった。マスターの生沢直広さん(66)が「でこぼこだけど手作りだからおいしい」と自慢するプリンの味も、レジ横の小さな写真立てさえ同じだった。

 「お客さんが変えないでくれと言うものだから」と生沢さん。開業当時からの82歳になる常連もいる。娘を連れてきて「昔よく通った」と自慢する父親もいる。東京の変化の速さは時に人を不安にさせる。変わらない空間にいやされる。

    

 麦がただ一つ変えたものがある。一度は460円まで上げたコーヒーの価格を12年前に250円にした。そのころ、周囲に急速に安価なコーヒーチェーン店が増えた。客を奪われないために悩んだ末にふみきった。変わらないのも楽ではない。【須藤孝】

   

 このコラムを載せるのに試しに画像検索をしたら名曲喫茶「麦」が山のように出で来た。今度は文字検索したらこの店のファンと思われる人が写真とメニューまで載せておられる。

 こんな人気の店でも460円のだったコーヒーを今は250円なのか!「価格破壊」と叫ばれて久しいが、日本がデフレの世の中と言われるはずだね。

 この店でコーヒー飲みたいな。音楽も!

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