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【ここで間違う】第11回 しょっちゅう直す「異字同訓」 毎日jp

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【 ここで間違う】第11回 しょっちゅう直す「異字同訓」
2014年02月27日 毎日新聞では社会面の片隅にひっそり載っただけですので、見逃した方もいるかもしれません。2月21日に文化庁文化審議会国語分科会が「『異字同訓』の漢字の使い分け例」を報告しました。常用漢字改定を機に、1972年の同種の資料を全面的に改めたものです。

 「異字同訓」という専門用語を初めて見た方もいると思います。具体例でいえば単純で、「あたたかい」という語には常用漢字で「温かい」「暖かい」の二つの漢字が当てられますが、どう使い分けるかということです。詳細はインターネットで公開されていますのでそちらをご覧いただくとして、ここでは、その中から校閲で非常によく直しを入れる異字同訓の例を五つ挙げます。すべて毎日新聞用語集にも同じあるいは似た例で載っています。

 なお、矢印の前の表記は毎日新聞の基準としては「間違い」なのですが、国語分科会も「一つの参考」としているように、一般的には誤字とはいいにくいものも含みます。

(1)海を臨む→海を望む

 「海が遠くに見える」という意味では「望見」という熟語もある「望」。「海に面する」という意味だと「臨海」の語もある「臨」はいいのですが助詞が違い「海に臨む」となります。

(2)行方不明の家族を探す→ 行方不明の家族を捜す

 「探す」は「欲しいものを尋ね求める」こと。「所在の分からない人や物を尋ね求める」意味では「捜す」です。

(3)緊張で固くなる→ 緊張で硬くなる

 「こわばる」という意味では「硬」が適切。「表情が硬い」も同様です。

(4)暖房が効く→ 暖房が利く

 「十分に働く」「役に立つ」という意味では「利く」にしています。「ブレーキがきく」なども「利」。一方「薬効」「効果が表れる」という意味だと「薬が効く」「宣伝が効く」となります。

(5)拍手が沸く→ 拍手が湧く

 「湧」は2010年に追加された常用漢字です。その時点の国語分科会の資料では「沸」との使い分けが曖昧でしたが、今回の報告で「拍手・歓声が湧く」の例が明示されました。「沸」は「すばらしい演技に場内が沸く」「熱戦に観客が沸きに沸いた」と例示されています。




 日本語ってほんと難しいよね。小父さんもブログで間違った字を書くと恥ずかしいので四六時中検索しながら漢字を確認はしているが、よく「どちらも使われる」という説明も見る。

 そのむかし、投句するのにネット検索で「間違いない!」と思って句会に出たら「誤字だ」指摘を受けたので帰ってまたネットで確認したら、ネットは誤って書かれた漢字でも検索することがわかった(笑)。ネットも怖いよね。

 こうやって注意して書いていても変換ミスにうっかりミスはよくやる。しかし、この「異字同訓」は、文学の世界レベルではないのかな。どちらを書いても意味は伝わるし、誤りとまでは言えない気がするがどうなんだろう?

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