余録:千葉県船橋市の非公認ゆるキャラ「ふなっしー」が……(松阪牛・シャンパン・パルマ産生ハム)
毎日新聞 2014年02月11日 01時40分
千葉県船橋市の非公認ゆるキャラ「ふなっしー」が、元気に跳びはねている。昨年末はNHKの紅白歌合戦に出演し、今月はソフトバンクモバイルのCMで、あのお父さん(犬)との共演も果たした
▲自称ナシの妖精である。千葉県は全国一のナシの生産地だ。船橋市周辺がその中心を占める。ふなっしーは「船橋のナシ」という一大ブランドの象徴ともいえよう。そうなると単なる「着ぐるみ」とは侮れない
▲全国には松阪牛や関サバなど産地名を冠することで商品価値を高めている特産品が少なくない。そこで大切な産地名をブランドとして登録、保護しようと農水省が考えた。生産方法や品質などを厳しく審査し、合格した特産品に国が「高品質」のお墨付きを与える。今国会での関連法案成立、2015年の導入を目指すという
▲産地ブランドの保護といえば熱心なのが欧州連合(EU)だ。対象は1000件を超える。シャンパン(フランス)やパルマ産生ハム(イタリア)などは、産地名が品質への信頼に直結している。だから、安い競合品にも負けずに輸出を伸ばしているのだ
イタリア パルマ産生ハム
▲農水省も特産品の価値を高め、生産者の収入を増やしたり輸出を促したりする効果を狙う。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)などをにらんで農業の競争力を高めたいからだ
▲もっとも、日本の食品業界では「芝エビ」ならぬ「バナメイエビ」が一躍名をはせた食材偽装のように、不祥事が後を絶たない。信頼を築くには行政も生産者も不正に目を光らせる必要があるだろう。
産地ブランドを中身の伴わない「着ぐるみ」に終わらせないよう願いたい。
船橋には姉一家が40年くらい前から住んでいるので、親しみを持っていたが、街と「ふなっしー」の関係を知ったのはつい最近だ(笑)。「船橋のナシ」のリンク先を読んであらためてふなっしー君の活躍ぶりを知った(ほんと、世の動きが分かっていないな)。
なになに、今度は農水省版のミシュランを作るって!?食材偽装は我が国の一流ホテルに百貨店までが一時期、みんな頭を下げていたので、もう問題はないのかな?突然軒並みに出てきて、すーっと忘れ去られることの方が不自然だよね。何だか感覚が麻痺してしまう。まあ、ホテルも百貨店にも新設の国営ミシュラン(笑)にも頑張ってもらいましょう。信用を勝ち取るには努力と時間がかかるけど、信用が吹っ飛ぶのは一瞬だからね!