発信箱:もっと留学生＝福本容子（論説委員） 日本はアジアだ。チャンス！　と思いきや・・・ 毎日jp

写真は米国の大学への留学生数：中国が15.7万人・・・bloomberg.co.jpからお借りした　　　


　　

発信箱:もっと留学生＝福本容子（論説委員）

毎日新聞　2013年09月06日　00時39分
　９月。いよいよ新学期の始まりだ。今年も大勢の学生が世界から集まってくる。大学の学部や大学院に在籍する留学生は７６万４５００人（２０１１年度）で記録更新中だ。

　これはアメリカの話。理系の大学院は特にすごい。政策調査機関ＮＦＡＰによると、全米の大学院で電気工学を専攻する学生の７０％が留学生という。でもどうしてそんなに留学生を入れるの？

　答え・アメリカの得になるから。高い学費を払ってもらえて大学の財政が潤う。立派な先生が雇える。大学のレベルが上がりもっと人気が出る。何より世界から集まる頭脳はイノベーションの卵だ。理系で博士号をとった外国人１００人あたり将来６３の特許が申請されるとの調査結果がある。学生時代にいろいろな国の仲間を持つこと自体が国民の財産だという考えも広がってきたようだ。

　そんなアメリカの大学でさえ、海外との争奪戦で大変になってきた。特に気になるのがアジア勢だ。近場にだっていい学校があるじゃない、と香港やシンガポールの大学がアジアで選ばれ始めている。アメリカの大学で学ぶ外国人の半分が中国、インド、韓国、台湾出身だから、回帰は困る。

　でも日本はアジアだ。チャンス！　と思いきや、留学生は１０年度を頂点に減り始めた。国際評価でも、ＱＳ世界大学ランキングのアジア最高位は香港大学の２３位で東京大は３０位。東大がアジアで一番という別のランキングでも、京都大とともに順位を落としている。かたや上り調子のシンガポール、香港、韓国の大学。

　なのに留学に便利な秋入学さえ決められないなんて、大丈夫？　東大だけじゃなく、将来の日本の損になると思うのだけど。




　読んでいて、なんだかMLB（大リーグの野球）の選手構成を思い出した。あれこそ野球の活発な国の才能やセンスのいい選手が掻き集められているよね。マー君も行ってしまうのかな？（笑）

　東大の秋入学の論点もそんなとこにあったのか！え〜っ総務省の統計を見たら23年度の大学の入学者数は612,858人だそうだ。アメリカや中国にインドの国力を感じるね〜。後、中国や韓国、台湾の英語教育が進んでいるということではないのかい？

　東京の羽田の電車でたまたま出くわした韓国での大学受験を終わったばかりの女子学生の日本語の上手さに驚いたものだ。（ナンパしたんじゃなくって彼女が池袋への乗り替えに困っていたのであります）

　携帯電話でガラパゴス化という言葉が踊っていたけど、日本列島全体がガラパゴス国になって行きはしないだろうか？

　ん？G8（主要国首脳会議）　からは、日本はまだはじかれていなかった！