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牧太郎の大きな声では言えないが…:軽井沢の「数字ロマン」 毎日jp

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写真は北軽井沢と四季いろいろ… からお借りした    

    

毎日新聞 2013年08月06日 東京夕刊

 「数字」にいじめられている。「暗証番号」というヤツである。

 銀行のカード、印鑑証明の登録番号……ビルに入るのにも、暗証番号がいる。

 パソコンを使っていればアルファベットと数字を組み合わせたパスワードが必要。それも一つや二つではない。覚え切れない。

 電話番号は携帯電話に登録すれば忘れないで済むが……もし、携帯をなくしたらどうすればよいのだ?

 何しろ「数字」に支配されている気分だ。

 「これほど数字万能の時代はなかった」と嘆いていたら、最近、休暇を過ごした長野県・軽井沢で、最初から最後まで「数字」だけの歌碑の存在を知った。

 群馬と長野の県境・碓氷(うすい)峠の山道に「一つ家の歌碑」がある。

 八万三千八 三六九三三四七 一八二 四五十三二四六 百四億四百

 確かに、全部「数字」である。

 「山道は 寒くさみしな 一つ家に 夜ごと身に染む 百夜(ももよ)置く霜」と読む。

 軽井沢町観光経済課の「軽井沢案内2013」には「弁慶の作と伝えられている」とだけ書いてあるが、多分、源義経とともに、義経の兄・頼朝の追っ手から逃れた武蔵坊弁慶が「一つ家」という地で宿を取り、その逃避行の思いを石に刻んだのだろう。

 知られたくない。でも、知らせたい。

 やるせない「寂しさ」を“暗証番号の歌”に込めたのだろう。

 弁慶が爪で刻んだとされる最初の歌碑は1783年の「天明の大噴火」で流失、現在の碑は、幕末に、峠の人たちが復元した。

 数字ロマン?とでも言えばよいのか?

  
  写真はHiroのブログよりお借りした    

 ああ、そうそう、余談だが、その軽井沢では昨年から千ケ滝西区の山を一つ、白いテントで覆って、謎の大工事が続けられている。敷地面積は約2万2000平方メートル。地上1階、地下3階。この巨大な地下シェルターのような別荘の持ち主は誰なのか?

 コンピューターという「数字」の世界を制して億万長者になったビル・ゲイツ!というのがもっぱらのうわさなのだが……。(専門編集委員)




 小父さんも暗証番号に本当に弱い。貴重品預けのロッカーだったか、携帯電話充電の為の装置だったか、その場で設定する暗証番号が分からなくなってしまった。窓口にそう告げるとそれが簡単に開くんだな〜。あれはその道のプロがやったら開けられるのじゃーないかな?

 でも数字に化けて句を詠むなんて大変だったんだな〜。武蔵坊弁慶と言ったら荒々しい義経のボデイガードだけかと思ったら、このようなデリケートな俳人でもあったのか〜?まあ、この物語は幾重にも練り上げられてもいるようだが、面白いエピソードだ。

 はっはっは、ビル・ゲイツの方は現実のものだな!それこそ巨万の富は暗証番号を幾つも重ねて守っているのだろう。でも元国家安全保障局(NSA)局員のスノーデン君だったらその数字の壁もとっくに知りつくしていたかも(笑)


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