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山田洋次監督の『キネマの天地』1986年 / NHK BS

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「キネマの天地」の記者会見に臨む(左から)中井貴一さん、有森也実さん、山田洋次監督=昭和61年6月~産経新聞 2020/11/27 21:06

ストーリー

 浅草の帝国館で売り子をしている田中小春<田中絹代がモデル>(有森也実)は、旅回りの役者だった父喜八(渥美清)と二人で長屋で暮らしていた。ある日、松竹の小倉監督(すまけい)の目にとまり、蒲田撮影所を訪れたところ、いきなり端役に駆り出された。しかし、その演技がうまくいかず落胆して父の下へ帰る。そんな小春を助監督の島田(中井貴一)が迎えに来たことから、気を取り直して撮影所に就職することになり、大部屋女優として出発する。

 その一方、小春は、熱心に映画を語る島田に徐々に惹かれていく。翌年、小春は大作「浮草」の主役に抜擢される。壁にぶつかり帰ってきた小春に喜八は一座の看板女優だった母との恋愛話を語って励ます。そのことが切っ掛けで撮影は成功し、映画は完成する。

 一方、喜八は、ゆき(倍賞千恵子)・満男(吉岡秀隆)とともに帝国館に「浮草」を観に行き、娘の姿をスクリーンで見ながら静かに息を引き取る。島田と小倉監督は、「蒲田まつり」で蒲田行進曲を歌う小春を見ながら喜八の訃報を受け、小倉は、「娘の晴れ姿を見ながら死んだか、旅役者のおとっつぁんは」とつぶやく。

下は主なキャスト

 同じく山田洋次監督の2021年公開の『キネマの神様』を思い出した。それにしても上記の出演者の他に山本晋也、なべおさみ、大和田伸也、、田中健、美保純、山城新伍、山田隆夫、桜井センリ、桃井かおり、木の実ナナ、財津一郎、ハナ肇、佐藤蛾次郎、人見明、関敬六、前田吟、吉岡秀隆、笹野高史、(特別出演)9代目松本幸四郎、藤山寛美ほかも演じていたね。

 私はと言えば、いつものごとく、田中小春(田中絹代がモデル):有森也実がうまく演じられなくて監督とのやり取りで怒鳴り上げられ、落ち込んで帰宅したその晩、父の田中喜八:渥美清から出生の秘密を明かされ、泣いたが翌日の演技がとてもよく出来て監督以下、撮影スタッフ全員から絶賛を浴びたところで涙ぐみティッシュでぬぐった(笑)。

 今、気がついた第10回日本アカデミー賞優秀作品賞で優秀監督賞(山田洋次)、優秀脚本賞(井上ひさし、山田太一、朝間義隆、山田洋次)、優秀主演男優賞(渥美清)、優秀助演男優賞(すまけい)、優秀助演女優賞(美保純)、優秀音楽賞(山本直純)、優秀美術賞(出川三男)、優秀録音賞(鈴木功、松本隆司)、新人俳優賞(有森也実)、第4回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞したのだそうだ(汗)。


『キネマの天地』予告篇

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