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余録   映画化もされた松本清張の推理小説「砂の器」では… / 毎日新聞

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日本人のルーツを探る航海実験で使われた丸木舟=3万年前の航海徹底再現プロジェクト提供

毎日新聞 2024/4/25 東京朝刊

 映画化もされた松本清張の推理小説「砂の器」では方言がトリックに使われた。犯行現場近くのバーで被害者と若い男が東北弁で地名を話すのを聞いたという証言から捜査員が東北に飛ぶ。だが、被害者の出身地は中国地方だった

 ▲「出雲は越後並びに東北地方と同じようにズーズー弁が使われている」。専門書の記述や東北と出雲地方の一部が同じ色に塗られた「日本方言地図」から捜査員は2人が使ったのは出雲弁と判断する

出雲弁で漫才をする女性コンビ=松江市宍道町東来待で2015年7月5日午後2時16分、藤田愛夏撮影 

▲ズーズー弁が古代の音韻で、京都などの言葉が広まった後も東北や出雲に残された。そんな仮説もあるらしい。言葉の成り立ちは複雑で検証は難しい。だが、最新科学で新たな発見があるかもしれない

 ▲理化学研究所などのチームが進める現代日本人のゲノム(全遺伝情報)分析だ。最近、日本人の祖先が縄文系、関西系、東北系の3系統に分かれる可能性が高いという研究成果が発表された

 ▲沖縄には縄文系が多く、縄文人との親和性が最も高い。一方、関西系は漢民族に近い。東北系にはさまざまな要素が混ざり、詳しい由来は不明という。「日本人の祖先は縄文人と弥生人」という「定説」よりずっと複雑で多様だ

 ▲理研の上級研究員、劉暁渓(りゅうぎょうけい)さんは言葉の類似性にも触れて「今後の解析で、朝鮮半島や大陸に近い出雲と東北の関係が見え、東北系の由来が分かったら面白い」とコメントしていた。出雲は古事記の古代神話でも特別扱いされている。ゲノム解析でその秘密に新たな光が当たるなら確かに面白い。


 「砂の器」に出てくるズーズー弁の舞台、出雲亀嵩(かめだけ)の地は小説も読んだが、職場にその隣町出身の親しい人も居たので強く印象に残っている。

 現代日本人のゲノム(全遺伝情報)分析で「日本人の祖先が縄文系、関西系、東北系の3系統に分かれる可能性」が解明できるというのも面白いね。今流行のAIにはそんなことは出来まい!いや、出来るのかな?(笑)。

 そもそも人類の祖先・猿人はアフリカで生まれ原人になってから、100万年ほど前にアフリカを出て世界中に広がり、 その後各地でホモ・サピエンス(Homosapiens,新人)へと進化したと考えられてきたなんて聞いたこともあるが、我々の子々孫々はもっと多くの知識を授かるだろうね。

 政争や戦争なんてやっている場合じゃないよ、と言いたいね(汗)。

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