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余録  /  経済の起死回生策として万博が開かれたが… / 毎日新聞

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明治維新後、日本が本格的に参加した最初の博覧会である1873年のウィーン万博。アイヌの人たちの生活道具などが展示されたという。

毎日新聞 2023/12/25 東京朝刊

 経済の起死回生策として万博が開かれたが、開会8日後に金融危機が起こり、さらにコレラの大流行で多くの死者が出た。当然、来場者数も振るわない。半年間で1500万人以上を見込んでいたが、実際は730万人と大赤字に終わったという

▲今から150年前、1873年のウィーンでの出来事である。衰亡へと向かうオーストリア・ハンガリー帝国の中心都市で翌年4月に初演されたのが、ヨハン・シュトラウス2世作曲の喜歌劇「こうもり」

▲高揚感ある序曲に始まり、笑いあり風刺あり、人生のほろ苦さも感じさせる。友人が復讐(ふくしゅう)で仕掛けたいたずらは「すべてはシャンパンのせい」と歌う大団円も、ウィーンの年末の定番として愛されるゆえんだろう

▲日本の師走を彩る風物詩といえば、ベートーベン交響曲第9番「合唱付き」だ。今年は新型コロナウイルスが「5類」に移行し、合唱本来の姿が戻ってきた。「フロイデ(歓喜)!」と歌う声が各地で響いている

▲落語「芝浜」もこの時期の定番だ。財布を拾った飲んだくれの魚屋が、女房に「夢だ」と言いくるめられて改心する。3年後の大みそか、うそだったと明かした女房が勧める酒を「よそう。また夢になるといけねえ」と思いとどまるオチに、ささやかな幸せの景色が見える
落語「芝浜」で知られた雑魚場の船入堀=東京都港区本芝4丁目(後の芝4丁目)で1963年2月12日、池田信さん撮影

▲思えば、芸能界は長年にわたってたまりにたまったひずみが一気に露呈した。こればかりはシャンパンのせいや、夢にしていいものではない。現実を直視することが求められる、この年の瀬だ。


 いやー、個人的にはあまりいいことも少なかった2023年だが、昨日はベートーベン交響曲第9番も聞いたし、喜歌劇「こうもり」のあらすじも読めて(笑)、古今亭志ん朝さんの「芝浜」45分間にも接することができた。ネタの少ない年の瀬のブログも埋まりつつある(笑)。ブログって有難いものだとつくづく感じるね。





落語22 古今亭志ん朝 芝浜 (45分間)

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