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社説  迷走するマイナ保険証 不安払拭は首相の責任だ / 毎日新聞

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2022/10/14  有料記事健康保険証、マイナカードに一本化 河野氏が骨太方針を前倒しか 


社説  迷走するマイナ保険証 不安払拭は首相の責任だ

毎日新聞 2023/7/7 東京朝刊

 国民の不安払拭(ふっしょく)に努めるというのであれば、岸田文雄首相が自ら国会で説明を尽くすのが筋ではないか。

 トラブルが後を絶たないマイナンバー制度を巡り、衆院特別委員会で閉会中審査が行われた。しかし、首相は河野太郎デジタル相らに対応を任せ、出席しなかった。

 政府は、従来の健康保険証を来年秋に廃止し、マイナカードと一体化する方針だが、他人の番号がひも付けされるなどミスが相次いでいる。このまま計画を進めようとするのは理解に苦しむ。

 特別委で加藤勝信厚生労働相は「どこかで時期を決めなければ移行できない」と強調したが、なぜ来秋なのかという疑問には正面から答えていない。

 トラブル多発の背景には、自治体や医療機関など現場への配慮を欠いた政府の姿勢がある。人手が足りない高齢者施設では、煩雑な手続きに困惑が広がっている。

 移行後も既存の保険証を1年間は併用できることになっているが、日本医師会は、期間の延長などを検討するよう求めている。トラブルの「総点検」を巡っては、全国知事会が具体的なスケジュールを速やかに明らかにするよう政府に要望した。

 目に付くのは迷走を取り繕うような一時しのぎの対応だ。

 厚労省は「マイナ保険証」を持たない人に発行される「資格確認書」について、申請がなくても交付できる「プッシュ型」の対応を検討するという。だが、さまざまなカードが並立することになれば、混乱に拍車が掛かりかねない。

 そもそも、保険証と一体化させることで、低迷するマイナカードの取得率を上げるという手法に無理があった。

 毎日新聞の世論調査では、来秋の保険証廃止への「反対」が57%に上った。日程にこだわらず、計画を見直す時ではないか。

 首相は先月の記者会見で「令和版デジタル行財政改革」を打ち出した。国と地方の行政効率化を目指すため、マイナカードを「デジタル社会のパスポート」と位置づけた。

 にもかかわらず、先頭に立って取り組む姿勢が見えない。これでは行政府のトップとしての責任を果たしているとは言えない。


2023/6/6 18:31(最終更新 6/6 20:51) 有料記事 新マイナカード、26年にも導入へ セキュリティーを強化

 相も変わらず、打ち上げ花火かアドバルーンだけ、どんどん上がってるね。こんな言葉遊びだけで済むとしたら上場企業の株主総会よりもよほど楽な気がする。株主である国民はしっかり見届けておこう!

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