LGBTなど性的少数者の支援団体の関係者と面会する岸田文雄首相=首相官邸で2023年2月17日午後3時4分、竹内幹撮影
毎日新聞 2023/2/19 東京朝刊
宮崎駿(はやお)監督のアニメ「千(せん)と千尋(ちひろ)の神隠し」はタイトルが示すように、名前に重要な意味を持たせている。主人公の少女、千尋は異界で湯婆婆(ゆばーば)から「ぜいたくな名だね」と言われ、名前を「千」に変えられてしまう。そこから、湯屋での奮闘が始まる
▲では、これはどう解すべきであろう。政府は、新型コロナウイルス感染症の名称を「コロナウイルス感染症2019」に改める検討を始めた。5月8日に法律上の位置づけを「2類相当」から5類に引き下げることに伴う
▲もともと「COVID-19」という国際名を持つ新型コロナだ。発生から3年以上を経て「新型」を名乗るのは「ぜいたく」だということだろうか。改名には、平時への移行をアピールする考えもあるという
▲他ウイルスの前例も参考にした名称案かもしれぬが、いまも変異を続けるウイルスである。4年前の西暦年を末尾につけるネーミングからは、コロナを「過去のもの」と強調したい思惑も漂う
▲かりに改名後、新変異株が拡大しても、やはり「2019」と呼び続けるのだろうか。それ以上に、新型コロナは決して過去のものではない。感染者数は減少傾向だが、100人を超す人が日々亡くなっている
▲政府は3月13日を境としてマスク着用についても「個人判断」に緩和する。各地で大量のスギ花粉飛散が予想されるさなかに、5月を待たず急ぐ意味があるのかとも思う。ここはじっくりと新名称の吟味をしてもらいたい、前のめりが気がかりな「岸田内閣2023」だ。
「千と千尋の神隠し」のストリーまったく知らなかったので今ウイキペディアで斜め読みした。
それはそうと、内閣の「2類相当」から5類に引き下げる一番大きな理由は、国が全額負担のワクチンなどの予算の低減だと想像するが、小学校の卒業式でマスクをつけなくていいとか、「個人判断」に緩和するとか聞くがどうも合点がいかない。外に出て人が集まる所で「マスクをしなくていい(かつ個人判断)」なんて書いてあるところはどこにもないし、ほとんどの国民はマスク着用が常識だと考えている気がする。現内閣のありとあらゆる政策に半分腰が引けたようなもの言いには納得がいかない。
前総理の「自助・共助・公助」の考え方をも思い出してしまう。「公助」が無かったら、政治なんていらないのじゃーないかな?
毎日新聞 2023/2/19 東京朝刊
宮崎駿(はやお)監督のアニメ「千(せん)と千尋(ちひろ)の神隠し」はタイトルが示すように、名前に重要な意味を持たせている。主人公の少女、千尋は異界で湯婆婆(ゆばーば)から「ぜいたくな名だね」と言われ、名前を「千」に変えられてしまう。そこから、湯屋での奮闘が始まる
▲では、これはどう解すべきであろう。政府は、新型コロナウイルス感染症の名称を「コロナウイルス感染症2019」に改める検討を始めた。5月8日に法律上の位置づけを「2類相当」から5類に引き下げることに伴う
▲もともと「COVID-19」という国際名を持つ新型コロナだ。発生から3年以上を経て「新型」を名乗るのは「ぜいたく」だということだろうか。改名には、平時への移行をアピールする考えもあるという
▲他ウイルスの前例も参考にした名称案かもしれぬが、いまも変異を続けるウイルスである。4年前の西暦年を末尾につけるネーミングからは、コロナを「過去のもの」と強調したい思惑も漂う
▲かりに改名後、新変異株が拡大しても、やはり「2019」と呼び続けるのだろうか。それ以上に、新型コロナは決して過去のものではない。感染者数は減少傾向だが、100人を超す人が日々亡くなっている
▲政府は3月13日を境としてマスク着用についても「個人判断」に緩和する。各地で大量のスギ花粉飛散が予想されるさなかに、5月を待たず急ぐ意味があるのかとも思う。ここはじっくりと新名称の吟味をしてもらいたい、前のめりが気がかりな「岸田内閣2023」だ。
「千と千尋の神隠し」のストリーまったく知らなかったので今ウイキペディアで斜め読みした。
それはそうと、内閣の「2類相当」から5類に引き下げる一番大きな理由は、国が全額負担のワクチンなどの予算の低減だと想像するが、小学校の卒業式でマスクをつけなくていいとか、「個人判断」に緩和するとか聞くがどうも合点がいかない。外に出て人が集まる所で「マスクをしなくていい(かつ個人判断)」なんて書いてあるところはどこにもないし、ほとんどの国民はマスク着用が常識だと考えている気がする。現内閣のありとあらゆる政策に半分腰が引けたようなもの言いには納得がいかない。
前総理の「自助・共助・公助」の考え方をも思い出してしまう。「公助」が無かったら、政治なんていらないのじゃーないかな?