自分のブログをめくっていたら懐かしい日記が出て来た。62歳の時、高齢者大学の門をたたいた日々の抜粋だ。この頃は夢中だったね(笑)
2010年5月12日(高齢者大学へ入学)
出かけてみると、我々は一番若い年齢のようだった。89名の入学者には驚きだ。来賓の中学校校長の祝辞の「かきくけこ」が気に入った。
「か」は感動、「き」は緊張、「く」がくつろぎで、「け」は継続、「こ」は好奇心 そんな心を大切にとのことだった。この校長さん、いいこと言われますね~と感心していたら、いつも中学生に話していることだそうでした。
5月19日「今風暮らしのマナー」
講師が「隣の人と握手して下さい」とのこと。皆、腰掛けて握手をたら「握手は立ってやって下さい」、次に「手をもう一方の手を添えない」「頭を下げずに相手の目を見る。」と矢継ぎ早に指示が飛んできた。
熨斗(のし)、水引の知識、表書き(御香典、御香料、御霊前、御仏前、玉串料、神饌料、お花料)などの説明あり。台付き袱紗(ふくさ)のたたみ方、開き方も難しかったが、一番、解らないのは座布団の前と後ろ、裏と表。もう畳の上での座布団の使用は本当に少なくなったので、これは難解だ。最近の2~3の仏事ですら、畳の上に椅子が用意されている時代だ。
日頃は、もう誰も、注意してくれない高齢者大学学級制が、ヒーヒー言った2時間だった。それに、委員長、班長・副班長会議のおまけでついてきて、進行スムーズに運ばないから、終わったらくたくたになった。
6月9日「楽しい英語活動」
ABCのお勉強はまるでテレビのセサミストリートみたいでお遊戯も入っていた講師は、スイスから来たハイジさんとペーターさん(全くの日本人女性)。スイスはたぶん独・伊・仏語で英語圏じゃないと思うのだが、小学校でも英語を教えてあるということで子供向けの設定なんだろう。
なんでも敵国語はいらんと言って教室を出て行った方もいたとか聞きましたが・・・。
(自己紹介を6人グループひとりづつやってグループの中で発表)
“Hello. I'm Ichiro Suzuki. I like Rock 'n' Roll Music. Nice to meet you.”
(左右の友だちをみんなに紹介)
“This is my friend,Hanako. She likes flowers."
(出身地を言ったり、聞いたり)
“I'm from Hakata. Where are you from?” “I'm from Hiroshima.”
(出身地の特産を紹介)
“I'm from Hakata. Hakata Doll is special”
こんな、感じでしどろもどろ。 幼稚園のような賑わいだったが、日本の社会に英語が浸透して行っている表れのような気がした。ハイタッチあり、手つなぎありのお遊びが盛りだくさん入っていて頭はうんと活性化された!
6月16日(研修旅行)
奈良に研修旅行に出かけた。朝早くに平安遷都1300年祭会場に着くと、我々と同年代の高齢者と小学生しかいないじゃないか!。平城宮の規模の大きさを体感するとその文化の高さに驚く。
時間が余ったので天皇が着座される高御位(たかみくら)もある一番奥の大極殿(だいごくでん)(古代の日本における朝廷の正殿)まで一人で足を延ばしたらあまりの広さで、駆け足で戻ったが、バス出発間に7分遅刻して大恥をかいてしまった。
皆さん、唐留学生・阿倍仲麻呂(は唐朝諸官を歴任して高官に登ったが、日本への帰国を果たせなかったという。彼)の詠んだ句「青海原(あをうなばら)ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」を覚えてガイドさんの説明に合わせて唱和していた、いや、すばらしい。
(奈良時代に)平城京の守護と国民の繁栄を祈願する為に創建された(藤原氏の氏神を祀る)「春日大社」境内は、25年くらい前に参ったことがある「中元万燈籠」があるが、懐かしかった。
(苦難の末、)来日した鑑真が建立した寺院「唐招提寺」で日本に文化をもたらした先人たちに思いをはせると、今、経済的には忘れかけられている貴重な古都を再認識した。
いやー、高齢者大学は、ぼけ防止だけの教室じゃーないぞ!!(自分への戒めです)
6月23日(源氏物語)
高齢者大学講座の源氏物語って古文だよね。古文って16~17歳の頃、高校の授業で居眠りしていた時以来だから、難しいのなんのって・・・。
上の図はデートを重ねた部屋の間取りと登場人物の出入りの位置などの説明。
古文を追って、先生の説明を聞いた2時間だったが、みんな神妙な顔だったので、終わって何人かの男性に感想をたずねたら、皆あまり興味はなさそうだった。来週も、もう2時間この続きの講義がある。
内容は「夕顔の巻」とかで源氏が御忍びで夕顔とデートを重ねるお話なんだが、英文を読んでいるみたいなものだ。
資料より抜粋~※源氏と夕顔は互いを確認しないまま契りを深めてゆく。中秋明月の明け方、源氏は夕顔の女房右近一人を供として、ひそかに某院に夕顔を連れ出す。日たくるほどに起きたまひて、格子手づから上げたまふ。(略)顔はなほ隠したまへれど、女のいとつらしと思へれば、げにかばかりにて隔てあらむも事のさまに違ひたりと思して