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余禄「ああ、俺はつらいよ 生みの国に住みながら… / 毎日新聞

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ソ連の独裁者スターリンの肖像画=モスクワの勝利公園の博物館で2014年7月、真野森作撮影

毎日新聞  2022/5/10 東京朝刊

「ああ、俺はつらいよ/生みの国に住みながら/いつまでもこの圧制と/つらい運命の中で/一生を終わるのか?」「ロシアはもうあまりにひどい/こんなのはもうまっぴらだ!」。1825年末、帝政ロシアに反旗を翻して鎮圧された若き貴族が残した詩の一節である

▲反乱の参加者はロシア語の12月(デカブリ)から「デカブリスト」と呼ばれた。ナポレオンのモスクワ遠征を退け、仏軍を追ってパリに入城した青年将校たち。「祖国戦争」の勝利にもかかわらず、豊かな西欧との格差を実感して敗北感を覚えたとされる

▲当時の皇帝を意識していたのがソ連の独裁者スターリンである。ナチス・ドイツとの戦いは「大祖国戦争」と名付けられた。一方で欧州から帰還した将兵は「デカブリスト化」を警戒され、多くが収容所に送られた

赤の広場で演説するプーチン露大統領を映し出したスクリーン=モスクワで9日、前谷宏撮影
▲プーチン露大統領が対独戦勝利の式典で、ウクライナ侵攻を「ネオナチとの衝突」などと正当化した。愛国心に訴える狙いだろうが、独善的というほかない。ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアこそナチスの残虐性を再現していると批判した

▲プーチン政権下、スターリンについても戦争を勝利に導いた功績を強調する再評価が進む。圧政を記憶するウクライナや東欧諸国との歴史認識の隔たりが広がっている

▲軍事パレードにはプーチン氏への忠誠を誓わせる狙いもあるのだろう。だが、ロシアの外では全く通用しない「戦争の正義」である。それに気づく「21世紀のデカブリスト」は出ないものか。
 
 私は昨晩、あっちこっちのテレビをボーット観ていたが、スターリン気取りの裸の王様は、ロシア軍隊の弱さをだいぶ感じ始めているのではないだろうか?振り上げたこぶしの下ろしようがないのだろうが、ウクライナ侵攻の最初から同じ屁理屈を繰り返して、ウクライナ国民を虐殺しながら、ロシア軍隊の兵もどんどん戦士させていく。その戦死者に頭(こうべ)を垂れたら、それで許されるのかい?

 ふと思ったことは随分先になるかも知れないが、プーチンは失脚するだろうということ。いや、ロシア国民はそれを速めて欲しい。でないとウクライナにロシア兵に平和は訪れないのではないだろうか。

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