「北」での24年間を初めて綴った、迫真の手記!
監視下の生活、偽装経歴、脱出の誘惑、洗脳教育、'94年核危機と開戦の恐怖、検閲を潜った親父の写真、飢餓と配給、電撃帰国の真相……感涙のドキュメント
発行形態 : 書籍 、判型 : 四六判変型 、頁数 : 224ページ 、ジャンル : 政治、発売日 : 2012/10/17
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蓮池薫/著 ハスイケ・カオル
1957年新潟県柏崎市生まれ。新潟産業大学専任講師。1978年中央大学法学部3年在学中に拉致され、24年間、北朝鮮での生活を余儀なくされる。2002年10月15日、帰国。中央大学に復学。2005年、新潮社から初の翻訳書、『孤将』(金薫著)を刊行。2008年3月、中央大学を卒業。2009年、『半島へ、ふたたび』で新潮ドキュメント賞受賞。『私たちの幸せな時間』『トガニ』など訳書多数。著書に『蓮池流韓国語入門』『夢うばわれても』などがある。
(新潮社)
拉致被害者・蓮池 薫さんの(55歳)が21歳から45歳まで北朝鮮に拉致されておられた時の心の葛藤の一面に接することが出来た。テレビインタビューを拝見したのは確かクローズアップ現代ではなかったかな!?あの時は、当事者であられるだけに、数ある拉致被害者番組のどれよりも強いインパクトを受けた。
だけどこの本を読ませていただいて、拉致された招待所での生活というものが少しわかった。きっと蓮池さんが伝えたいことのいくらも読みとってはいないと思うが、北朝鮮の一般の国民よりは、飲み食いしていく生活には恵まれているように思えたが、その精神的苦痛は、気が狂わない方が不思議にさえ思う。むしろ被害者の方々は皆、諦めの境地におられて、その思想にも染められているのかと想像していたが、蓮池さんに限ってはその逆だったようだ。
蓮池さんが想像されるには、5人の方が日本に帰国したことにより、残された被害者の人たちがその情報を全く知らぬことはないであろうし、諦めきっていた今までの境遇から、残された悔しさや望郷の念は一層増しただろう、みたいな意味のことを書いておられる。
拉致された方々が気持ちさえしっかり維持し続けて、病原菌でも感染しない限りは、そうそう簡単に死亡するような生活環境ではないようにも思えた。ただ看視役の指導員なんかに楯突くとペナルティもあるんだろうか?指導員たる者は、例えば金日成(キム・イルソン)国家主席が亡くなった時も蓮池さんの哀しみ方やその態度に偽りがないか心の中まで探ってくるというのだから異常だというほかない。蓮池薫さんは、は絶望のどん底を生きながらも、ずっと日本人で在り続けたように思う。いや、拉致被害者の皆がそうなのかも知れない。
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