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五輪記者内幕リポート 芸能事務所に聞いて分かった 著名人聖火ランナー「置き去り」の事情 / 毎日新聞

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聖火リレーを辞退したアイドルグループ「TOKIO」のメンバー=東京都千代田区で2019年3月30日午後3時7分、梅村直承撮影

毎日新聞   2021/3/13 17:00

 なぜ、このタイミングなのだろうか。東京オリンピック聖火リレーの出発が25日に迫る中、著名人ランナーの辞退が相次いでいる。取材を進めると、新型コロナウイルスの影響で見通しが不透明な大会開催の行方と絡み合っていた。

 「大切にしている故郷で、本人も残念がっています。ただ、舞台のスケジュールは一人だけのものではありませんので……」

 出身地の茨城県で走る予定だった俳優の渡辺徹さんの所属事務所は、苦渋の決断を明かす。大会の1年延期を受けた聖火リレーの新たな日程を注視し、ギリギリまで調整を図ろうとしたものの、舞台日程の都合で1月に不参加を申し出た。

 大会の機運盛り上げを図るために実施される聖火リレーには、お茶の間の人気者がランナーに決定していた。その雲行きが怪しくなり始めたのはリレー出発を1カ月後に控えた2月下旬。大会組織委員会の森喜朗前会長が、女性蔑視発言で辞任した後だった。

 福井県は2月25日にランナーに選ばれていた地元出身の歌手、五木ひろしさんがスケジュールの都合で辞退したと発表。翌日には石川県で走行予定だった女優の常盤貴子さんが不参加を申し出ていたことが明らかに。ほかにも俳優の斎藤工さん、アイドルグループ「TOKIO」などが続き、著名人の「辞退ドミノ」は止まらない。

 ネット交流サービス(SNS)上では、「女性蔑視(発言)がこのような事態を招いた」「森さんの発言が許せなくて辞退は分かる」という投稿が相次いだ。組織委によると、森氏の発言を理由に辞退を申し出た著名人は、タレントの田村淳さんだけという。

石川県で予定した聖火ランナーを辞退した女優の常盤貴子さん=東京都港区で2018年12月13日午後6時30分、手塚耕一郎撮影

 常盤さんの所属事務所は1日、事務所ホームページで辞退に至った経緯を詳細に明らかにした。昨年1月、今年5~6月に本番を迎える舞台出演が決まっていた。石川県の聖火リレー日程と重なるため、昨年9月に辞退を申し出たという。広報担当者は詳細を公表した理由を「一連のゴタゴタとは関係ないと世間の誤解を解くため」と説明し、森氏の発言と距離を置いた。

 では、なぜこのタイミングで辞退が一斉に明らかになったのか。大会関係者は「延期による大会の簡素化の波にのまれ、リレー実施方法を早い段階で打ち出せなかった」と振り返る。

 組織委は昨年9月28日、聖火リレーの概要を公表した。都道府県単位のルートや実施日数について従来の計画を維持した121日間の日程をまとめたのは、大会延期が決まってから半年後のことだ。新型コロナ感染症対策を含めた簡素化の議論で、リレー日数の大幅な削減も検討されていたためという。

 結局、スポンサーや各自治体の意向もあり従前の計画通りで決着したものの、主役のランナーたちは置き去りにされた。組織委幹部は「実施するかどうかも含めて、ランナーに不安を与えた状態が長く続いた」と釈明する。日程を公表して以降、各都道府県実行委やスポンサーにランナーリストの再提出を求め、意思確認を進めた。既に予定が埋まっていた著名人は少なくなかった。

 同時に新たな難題も浮上した。昨年末から全国で新型コロナの感染者数が急拡大し、政府は「大勢の人が沿道に殺到するのはリスクが大きすぎる」として、著名人の走行を取りやめるよう組織委に求めた。そのため、組織委は昨年12月に意思確認が取れた一般ランナーに内定通知を出したものの、著名人ランナーの扱いは宙に浮いたままだった。全国で走るランナーの一斉公表も先送りされた。
 
巡回展示のため、設置された聖火=金沢市で2020年11月7日午後0時35分、望月亮一撮影

 著名人の走行方法が決まったのは、リレー出発が1カ月後に迫った2月25日。著名人は競技場や公園、学校など公道以外を走ることとし、観覧者の密集を避ける対策を取った。ランナーの公表はその日以降に各都道府県実行委で進められたため、著名人ランナーの辞退が次々と明らかになった。約600人の著名人ランナーのうち、約100人とは日程や走行場所で調整がついていない。2月25日に内定通知を出したうち、7人は辞退を申し出た。

 機運醸成に水を差す形となり、大会関係者は「ランナー公表の仕方を失敗した」とため息をつく。調整に追われ続けたある自治体担当者はいらだちを隠せない。「隠していたわけではなく、発表のタイミングは組織委からの指示だった。森氏の発言の直後でもあり、結果的に聖火リレーのイメージを損なった」【村上正】
  
 果たして東京五輪は実施できるのだろうか?橋本聖子組織委員会会長は一生懸命に取り組んでおられるように見えるけど、何から何まで行き当たりばったりのようだ。そして著名人のことなんて皆、考える余裕もなかったのかな?聖火リレーはやる。声援はしないで欲しい!というのなら止めといた方がいいでしょう。開会にこぎつけたとしても何とも盛り上がらない東京2020だね。

 そういえば森氏、五輪聖火リレー“密”対策で「有名人は田んぼを走ればいい」なんてふざけたことも言っていたし、「サマータイム、東京オリンピックで導入を」と安倍前総理に持ち掛けていたね。 

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