NHK 2021年03月05日 (金)放送 「あの日から10年 "あなたを忘れない"」(くらし☆解説から抜粋)二宮 徹 解説委員
宮城県石巻市の大川小学校では、児童74人、教職員10人の命が失われました。壊れた校舎などは保存が決まっています。すぐ近くに裏山があるのに、学校は津波が襲う直前まで、およそ50分間、子どもたちを校庭にとどめていました。
語り部活動をしている佐藤敏郎さんは、6年生だった次女のみずほちゃんを亡くしました。当時、隣の女川町で中学校の教師をしていて、自分や教え子は避難して無事でした。学校に泊まり込んでいた2日後、みずほちゃんが遺体で見つかったと知らされ、駆け付けました。
佐藤さんは「学校はがれきだらけで、泥だらけの子どもたちの遺体や泥だらけのランドセルが道路に並べられていた。みずほは本当にそばにいます。そんな感じがする。震災前と変わらない感覚があります。子どもに帰ってきてほしいという思い、それしかない。でも帰ってこない。だから、せめて無駄にしない、そういう未来であってほしい」と話しています。
大震災の犠牲になられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。
上のテレビくらし☆解説「あの日から10年 "あなたを忘れない"」を観て、あらためて10年前の悲惨な東日本大震災のことを思い起こし、佐藤敏郎さんの今日に、胸に迫るものを感じた。果たして自分が同じ立場に立っていたら何が出来ただろうか?佐藤さんは、全国の学校で講演するなど「命を守る防災を呼びかける活動」をされているという。頭が下がります。