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余録 あすは1936年に陸軍青年将校がクーデターを企てた… / 毎日新聞

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  二・二六事件 叛乱軍将兵。左手前は丹生誠忠陸軍歩兵中尉

  

毎日新聞 2020年2月25日 東京朝刊
あすは1936年に陸軍青年将校がクーデターを企てた2・26事件が起きた日だ。暗殺された蔵相、高橋是清(これきよ)は多額の国債を発行して景気対策に充てる政策を世界でいち早く実施し、不況を脱した実績で知られる。「アベノミクスの手本」とも言われた

▲だが高橋の真骨頂(しんこっちょう)は借金財政から抜け出す「出口」を命がけで目指したことだ。事件3カ月前の予算閣議で軍事費拡大を迫る陸相を強くたしなめた。「だいたい軍部は常識に欠けている。ニューヨークやワシントン、モスクワを占領できるとでも本気で思っているのか」  (幸田真音(まいん)著「天佑(てんゆう)なり」

▲高橋は国民生活救済を目的とした積極財政が軍部に利用される事態を恐れていた。多くの政治家が軍部に迎合する中、堂々と批判を展開し、暗殺の引き金となった

▲アベノミクスの出口はどうか。景気対策と称し大型予算を編成し続けた結果、借金は1100兆円を超えた。安倍晋三首相の自民党総裁任期の満了は来年秋。もうつけ回しを減らす道筋を示す時期だ

▲ところが出口はさっぱり見えない。来年度予算案が提出された国会で議論すべきなのに、目立つのは首相答弁の混乱ばかりだ。それでも与党は今週中の予算案衆院通過に向け審議を急ぐというから、出口は置き去りにされそうだ

▲首相は講演で高橋の積極財政を取り上げ「私を勇気づけてやまない」と称賛したことがある。ただ軍部に立ち向かってまで出口を目指した姿には触れなかった。まさか知らなかったわけでもあるまい。

  
  なるほどなるほど!二・二六事件も高橋是清大蔵大臣のことも一向に分かっていなかったので、これを機会に学ばなければ。安倍総理の軽さは、毎日のようにテレビで観ているけれど・・・。幸田真音さん、テレビでよく見聞きしてきたけど尊敬するね。

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