質問なるほドリ オーバーツーリズムって？　住民の生活環境が悪化、無断侵入のトラブルも＝回答・菅沼舞　/　毎日新聞

大勢の観光客で埋め尽くされた産寧坂（さんねいざか）＝京都市東山区で２０１９年５月２日、川平愛撮影

　　　

質問なるほドリ オーバーツーリズムって？　　住民の生活環境が悪化、無断侵入のトラブルも＝回答・菅沼舞

毎日新聞　　2019年9月7日　東京朝刊
　なるほドリ　もうすぐ行楽の秋。京都は観光客に人気が高いね。

　記者　清水寺や金閣寺などに観光客が大勢訪れています。京都市の調査では２０１５年に過去最高の５６８４万人を記録。その後少し減り、１８年は５２７５万人でした。外国人宿泊客数は年々増加し、１８年に４５０万人に達しました。

　Ｑ　街がパンクしそう。　
Ａ　住民の生活環境が悪化する「オーバーツーリズム」や「観光公害」が問題になっています。バスは観光客で混雑し、ゴミのポイ捨ても。祇園では民家への無断侵入や芸舞妓に対する強引な写真撮影といったトラブルもあります。

　Ｑ　観光地のイメージが悪くなるね。
　Ａ　日本人観光客を対象に市が実施した調査では「観光客が多すぎて楽しめない」など４６・５％が「残念なことがあった」と回答。１７年に４６１９万人だった日本人観光客数（日帰り含む）は１８年は４４７０万人に減りました。

　Ｑ　対策は立てているの？
　Ａ　市などは隠れた観光地をＰＲし、人気スポットの混雑を緩和する「分散化」を計画。伏見の酒蔵見学、山科の焼き物体験など周辺部の魅力を発信しています。寺社や観光施設に夜間・早朝のイベント実施も促し、二条城では特別な朝食を提供する取り組みも行っています。

　Ｑ　他の観光地はどうなの？
　Ａ　観光客が押し寄せる事態は世界各地で起きていて、持続可能な観光の実現に向け動き出しています。合掌造り集落で人気の世界文化遺産・白川郷（岐阜県白川村）では１、２月に実施するライトアップが完全予約制に。神奈川県箱根町ではゴミ排出量の抑制を狙い、事業系ゴミの有料化を実施。スペイン・バルセロナではサグラダ・ファミリア大聖堂が事前予約制になりました。（京都支局）

　　
　確かに京都は写真のようにラッシュアワーみたいな光景が時々見られるね。欧米人がちらほら混じっていた頃は、それもいいなと感じていたけど、アジア人が裕福になり、ことに14憶人を擁する中国の観光客が大量に押しかけるようになってからは、たぶん公衆のモラルの物差しも相当違うようで、その交通整理も大変なんじゃないのかい？ところが、経済効果が一番大きいのもその中国さんで、お金は落として欲しいは、日本人みたいなマナーを身に着けてもらいたいと言ってもマナーコンダクターでも各所に配置しないかぎり問題の解決は難しそうだね。

　人気スポットの混雑を緩和する「分散化」を計画がうまくいくといいね。かえって、名所が増えたとその分の観光客が増えたりして・・・（笑）。