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eye 京の旅ゆかしく おたの申します / 毎日新聞

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大勢の観光客で埋め尽くされた産寧坂(さんねいざか)=京都市東山区で2019年5月2日、川平愛撮影   


「竹林の小径(こみち)」を楽しむ外国人観光客ら=京都市右京区で2019年4月27日、川平愛撮影



祇園・花見小路で観光客にマナーアップを呼びかける舞妓ら=京都市東山区で2019年5月14日、川平愛撮影



「祇園町南側地区協議会」が京都女子大の協力で製作、観光客に配ったしおり=京都市東山区で2019年5月14日、川平愛撮影


 
 
  人が多くて狭い路も多いけど、京都はやっぱりいいな~。月末に京都の山歩きするつもりだったが、残念ながら変更した。

   

毎日新聞 2019年5月25日 東京夕刊

「マナーアップ、おたの申します!」。京都を代表する花街の祇園・南側地区で今月14日、地元住民らによる協議会が3カ国語で書かれた啓発グッズを配布した。普段着姿の舞妓(まいこ)も黄色い声を張り上げる。
軒を連ねるお茶屋や飲食店の大半は常連客向けだが、レンタル着物に身を包んだ外国人観光客たちも、風情ある町並みを歩こうと押し寄せる。数年前からは「店内や民家に無断侵入」「食べ物や吸い殻のポイ捨て」「芸舞妓を強引に引き留めて写真撮影」などのトラブルも急増。防犯カメラの増設やガードマンの配置の他、パトカーが巡回して各国語でアナウンスを流すなど、行政や警察も協力してマナー向上を訴える。

 京都市が年間観光客数の「5000万人構想」を発表したのは2000年。市観光総合調査では08年に目標を達成し、15年には過去最高の5684万人を記録した。政府の観光立国推進にも後押しされ、00年当時は40万人規模だった外国人宿泊客数も年々増加し、17年には過去最高の353万人に達した。

 一方、満足度調査では「人が多くて楽しめない」「バスが満員で乗れない」など、日本人観光客の46%が「残念なことがあった」と回答。混雑の忌避からか、国内からの日帰り客は2年続けて350万~400万人規模で減少している。祇園の他にも数多い名所は観光客の増加に対応しきれない「オーバーツーリズム」が表面化し、市や観光協会が対策に乗り出している。

 嵐山周辺では昨年11~12月、スマートフォンのWi-Fiアクセス状況から地点別の混雑情報をインターネットで提供する実証実験をした。計2万2623人がサイトを利用し、観光客が集中する「竹林の小径(こみち)」では、ピークの昼間から早朝・夕方への分散効果が確認されている。

 また、市内周辺部の伏見や大原、高雄など6カ所の魅力をPRする「とっておきの京都」キャンペーンを展開し、観光客の分散も狙う。市バスを運営する交通局も10連休中、金閣寺最寄りの停留所で、観光客の多い路線と住民中心路線の乗り場を分けて混雑緩和の効果を検証。あの手この手の作戦で、市民生活と観光の両立を模索している。<写真 川平愛、文 澤木政輝>(すべて京都市で4~5月に撮影)

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