世耕弘成経済産相=国会内で 2017年3月1日、川田雅浩撮影
小父さんは原子力発電に関わっている人を5人知っている。だから発電所に関しては考えることは多いのだが、この世耕さんは一体全体何を言っているのかさっぱり分からない!単なる上への忖度ですか!? 輸出戦略を続ける!!!???フランスですら後退しはじめたのに・・・。ロシアや中国の核保有国とは別ものだ!
行政者はいいね~、日立の損失3000億円を屁とも思わないのかい!?日立の株主配当、従業員の給与、五万と居る協力業者へ降りかかる火の粉には平気なのかい?「失敗」は小学校の算数でも分かりそうなものだが!政治に対してどこまでも白けさせる話だ。
日立の英原発凍結「失敗」を認めない世耕経産相の強弁(社会・カルチャーニュースをウラ読み)
位川一郎 / 毎日新聞紙面審査委員 毎日新聞経済プレミアム 2019年2月7日
日立製作所が1月17日、英国で計画していた原子力発電所の新設事業の凍結を決めました。これを受けた翌18日の世耕弘成経済産業相の発言には驚きました。計画の「失敗」を認めなかったからです。原発輸出の旗を振った政府の責任についての言及も反省の弁も、一切ありませんでした。
「民間企業として限界」
計画は、日立が子会社を通じて英中部アングルシー島に原発2基を建設し、2020年代半ばの運転開始を目指すものでした。
しかし、安全対策費などで事業費が3兆円規模に膨らんだうえ、リスク分散のために期待していた日本企業からの出資もうまく集まらず、凍結を決断。約3000億円の損失を計上する予定だといいます。日立の東原敏昭社長は記者会見で、「民間企業として、これ以上の投資は限界」と語りました。
これで日本の原発輸出案件が事実上ゼロになったことから、1月18日朝刊の新聞各紙には厳しい言葉が並びました。
毎日「日本の原発輸出は完全に行き詰まった形だ」
朝日「政府が成長戦略として後押ししてきた原発輸出は事実上頓挫し、政策の失敗が鮮明になった」
読売「官民で進めてきた日本の原発輸出政策はさらなる窮地に追い込まれた」
日経「原発ビジネスは世界で『国策民営』の限界を露呈している」
ところが、世耕経産相のとらえ方はまったく違いました。19日朝刊の複数紙によると、記者会見で「原子力の平和利用、気候変動問題への対応に責任を果たしていく方針に変更はない」と、輸出戦略を続ける考えを強調したそうです。「原発を今後利用したいと思っている国がマジョリティー」という言葉もありました。
メディアと世耕氏の認識の落差は、あぜんとするほどです。
「あくまで凍結」
世耕氏はなぜそんなに強気なのか。経産省のホームページに載っている記者会見の詳報を読んでみて、三つのことに気がつきました。
まず、「今回はあくまでも凍結ということ」という発言がありました。凍結の決定は「英国政府との合意に至るには、更に時間を要すると判断」したためだという認識も示しています。
日立製作所の東原敏昭社長=東京都千代田区で2017年12月18日、古屋敷尚子撮影
まだ撤退が決まったわけではないから「失敗」ではない、と言いたいのかもしれません。しかし、少なくとも当初のスケジュールは大幅に狂ったし、日立には3000億円の実害が発生した。これが失敗でなくて何なのでしょう。
第二に、世耕氏は会見で政府の責任に触れていません。もし政府が原発輸出を成長戦略の一環に掲げ支援していなければ、日立はこれほど傷を負わず、もっと早く撤退していたかもしれません。
英国は「特殊事例」か?
第三に、世耕氏は「事業費に関しては、国によっていろいろな状況がある」「原発のプロジェクトが一概に高いというものではない」とも述べていました。
英国で事業費が大きくなったのは特殊要因があったから、という意味でしょう。しかし、ではそれは具体的に何なのか。安全対策費の増大や再生可能エネルギーのコスト低下という原発に不利な状況は、世界の流れではないのか。そのあたりの見解を聞きたいところです。
率直に言って、世耕氏の説明は「強弁」としか受け取れませんでした。ほころびを一つ認めると原発政策全体の論理が崩壊する--と恐れているようにさえ見えます。 今後の記者会見や国会審議での追及を望みます。
位川一郎 毎日新聞紙面審査委員
1957年広島県生まれ。東京大経卒。81年埼玉新聞社入社。88年毎日新聞社入社。水戸支局、経済部、総合メディア事業局、地方部などを経て、2004~10年経済部編集委員。国土交通省、農水省、総務省などを担当し、ライブドア騒動、米国産牛肉の輸入再開、公共事業問題などを取材。13年から現職。
BSTBS 報道1930放送 ↓
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小父さんは原子力発電に関わっている人を5人知っている。だから発電所に関しては考えることは多いのだが、この世耕さんは一体全体何を言っているのかさっぱり分からない!単なる上への忖度ですか!? 輸出戦略を続ける!!!???フランスですら後退しはじめたのに・・・。ロシアや中国の核保有国とは別ものだ!
行政者はいいね~、日立の損失3000億円を屁とも思わないのかい!?日立の株主配当、従業員の給与、五万と居る協力業者へ降りかかる火の粉には平気なのかい?「失敗」は小学校の算数でも分かりそうなものだが!政治に対してどこまでも白けさせる話だ。
日立の英原発凍結「失敗」を認めない世耕経産相の強弁(社会・カルチャーニュースをウラ読み)
位川一郎 / 毎日新聞紙面審査委員 毎日新聞経済プレミアム 2019年2月7日
日立製作所が1月17日、英国で計画していた原子力発電所の新設事業の凍結を決めました。これを受けた翌18日の世耕弘成経済産業相の発言には驚きました。計画の「失敗」を認めなかったからです。原発輸出の旗を振った政府の責任についての言及も反省の弁も、一切ありませんでした。
「民間企業として限界」
計画は、日立が子会社を通じて英中部アングルシー島に原発2基を建設し、2020年代半ばの運転開始を目指すものでした。
しかし、安全対策費などで事業費が3兆円規模に膨らんだうえ、リスク分散のために期待していた日本企業からの出資もうまく集まらず、凍結を決断。約3000億円の損失を計上する予定だといいます。日立の東原敏昭社長は記者会見で、「民間企業として、これ以上の投資は限界」と語りました。
これで日本の原発輸出案件が事実上ゼロになったことから、1月18日朝刊の新聞各紙には厳しい言葉が並びました。
毎日「日本の原発輸出は完全に行き詰まった形だ」
朝日「政府が成長戦略として後押ししてきた原発輸出は事実上頓挫し、政策の失敗が鮮明になった」
読売「官民で進めてきた日本の原発輸出政策はさらなる窮地に追い込まれた」
日経「原発ビジネスは世界で『国策民営』の限界を露呈している」
ところが、世耕経産相のとらえ方はまったく違いました。19日朝刊の複数紙によると、記者会見で「原子力の平和利用、気候変動問題への対応に責任を果たしていく方針に変更はない」と、輸出戦略を続ける考えを強調したそうです。「原発を今後利用したいと思っている国がマジョリティー」という言葉もありました。
メディアと世耕氏の認識の落差は、あぜんとするほどです。
「あくまで凍結」
世耕氏はなぜそんなに強気なのか。経産省のホームページに載っている記者会見の詳報を読んでみて、三つのことに気がつきました。
まず、「今回はあくまでも凍結ということ」という発言がありました。凍結の決定は「英国政府との合意に至るには、更に時間を要すると判断」したためだという認識も示しています。
日立製作所の東原敏昭社長=東京都千代田区で2017年12月18日、古屋敷尚子撮影
まだ撤退が決まったわけではないから「失敗」ではない、と言いたいのかもしれません。しかし、少なくとも当初のスケジュールは大幅に狂ったし、日立には3000億円の実害が発生した。これが失敗でなくて何なのでしょう。
第二に、世耕氏は会見で政府の責任に触れていません。もし政府が原発輸出を成長戦略の一環に掲げ支援していなければ、日立はこれほど傷を負わず、もっと早く撤退していたかもしれません。
英国は「特殊事例」か?
第三に、世耕氏は「事業費に関しては、国によっていろいろな状況がある」「原発のプロジェクトが一概に高いというものではない」とも述べていました。
英国で事業費が大きくなったのは特殊要因があったから、という意味でしょう。しかし、ではそれは具体的に何なのか。安全対策費の増大や再生可能エネルギーのコスト低下という原発に不利な状況は、世界の流れではないのか。そのあたりの見解を聞きたいところです。
率直に言って、世耕氏の説明は「強弁」としか受け取れませんでした。ほころびを一つ認めると原発政策全体の論理が崩壊する--と恐れているようにさえ見えます。 今後の記者会見や国会審議での追及を望みます。
位川一郎 毎日新聞紙面審査委員
1957年広島県生まれ。東京大経卒。81年埼玉新聞社入社。88年毎日新聞社入社。水戸支局、経済部、総合メディア事業局、地方部などを経て、2004~10年経済部編集委員。国土交通省、農水省、総務省などを担当し、ライブドア騒動、米国産牛肉の輸入再開、公共事業問題などを取材。13年から現職。
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