若い女性が自殺した事件はぼんやり聞いていたが、去年東大文学部を出て、2020年東京五輪招致にも関与したのか?と言われる広告代理店最大手の「電通」(資本金746億981万円、 従業員数 連結:43,583名 )に入りその年の12月25日に社員寮の4階から身を投げたなんて、恥ずかしながら、知らなかったな。
今の若者は会社の大小や、よく聞くブラック企業などにかかわらず、追いつめられているのかな?小父さんなんて時間外労働がどれだけ重なろうが、手当をたくさんもらって喜んでいたものだが、どうも時代は変わってしまったらしい。東大卒、電通入社だったら後は花嫁修業に相手探しか、独身で仕事と趣味に生きるキャリアウーマン人生くらいに思っていた。
電通 過労自殺、立件へ 労基法違反容疑、本社を捜索 東京労働局
毎日新聞 2016年11月7日 大阪夕刊
広告代理店最大手・電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)が昨年12月に過労自殺した問題で、厚生労働省東京労働局などは7日、東京都港区の電通本社と、関西(大阪市)▽京都(京都市)▽中部(名古屋市)の3支社に対し、労働基準法違反容疑で家宅捜索を始めた。同法に基づき10月に立ち入り調査していたが、是正勧告(行政指導)にとどまらず、法人としての電通と人事責任者らを書類送検して刑事処分を求めるために、証拠保全が必要と判断した。
東京労働局などは10月14日以降、電通本社と3支社、地域子会社5社を対象に、同法に基づく「臨検」と呼ばれる抜き打ちの立ち入り調査に着手。電通が高橋さんを含めた複数の社員に長時間労働を強いていた疑いがあるとみて、任意提出された労務管理の資料の分析などを続けてきた。
電通では時間外労働を「月70時間以内」とする労使協定が結ばれているが、同労働局などはこれまでの調査の結果、70時間を超える長時間残業が横行していた疑いが強いとみている。書類送検に向け、任意提出では得られにくい違法な長時間労働の証拠を集めるため、裁判所に捜索差し押さえ令状を請求し、強制捜査に踏み切ったとみられる。
立ち入り調査を受けた後、電通は労使協定を変更、今月から時間外労働を65時間以内に抑えたと発表。先月24日から午後10時以降の残業ができないよう、本支社で全館午後10時消灯を実施している。今月1日には石井直社長を本部長とする「電通労働環境改革本部」を発足させた。
電通は「捜索が入ったのは事実。捜査には全面的に協力する」としている。
労働基準監督官には捜査権と逮捕権が付与されており、厚労省によると、昨年は同法違反で約70件の強制捜査をしている。【早川健人】