実は今日のタイトルは、昨晩FUSAさんのブログで 日本のお家芸 「アンダーハンドパス」 でメダルを狙う! を読んだところだったわけ!ところがスポーツは筋書きのないドラマなんて言うけれど、今朝10時40分から展開された決勝はFUSAさんの台本通りになってしまったじゃーないか!
LIVEでこんなテレビを観ることが出来て最高だった。2008年、北京五輪の陸上男子400メートルリレーで朝原宣治、塚原直貴、末続慎吾、高平慎士が銅メダルを獲得して大騒ぎしたのにそれを軽々と超えてしまった!!!FUSAさん、勝因はやっぱり「アンダーハンドパス」 なんでしょうね!私は深い考えもなく銅メダル争いしてくれないか、くらいに思っていた。
写真はすべて毎日新聞から
ボルトに迫った…日本400リレー銀
毎日新聞 2016年8月20日 21時12分
【リオデジャネイロ新井隆一】リオデジャネイロ五輪第15日の19日、陸上の男子400メートルリレー決勝で、山県亮太(24)、飯塚翔太(25)、桐生祥秀(20)、ケンブリッジ飛鳥(23)の日本は、37秒60で銀メダルに輝いた。この種目でのメダルは2008年北京五輪の「銅」以来で、「銀」は初めて。予選で出したアジア記録を0秒08更新した。37秒27で制したジャマイカの第4走者、ウサイン・ボルトは100メートル、200メートルと合わせ3大会連続3冠を達成した。
「最高の時間」だった。日本のアンカーのケンブリッジは桐生からバトンを受けると、五輪ラストレースを飾ろうとする真横のレーンのウサイン・ボルト(ジャマイカ)に並んだ。持ち前の爆発的な加速で途中まで並走する。人類最速の男は視線を送り、本気になって逃げた。「今までの100メートルで一番短かった」とケンブリッジ。惜しくも2着。でも、日本に新たな歴史を作った。ボルトは「彼らのバトンパスがいつも素晴らしいことは分かっていた。彼らに拍手を送らなければならないね」と賛辞を贈った。
第3走者の桐生が切れに切れた。第2走者の飯塚からバトンを受けた時は4番手付近。「最初から全員抜いてやろうという気持ちだった」。陸上競技を始めた中学時代からリレーが大好きで、バトンを持つと目覚める桐生。すさまじい加速で前にいる外側の選手を並ぶ間もなく抜き去った。「来た、来た来たと思いました」と先頭争いに押し上げた桐生の快走を表現したケンブリッジ。2008年北京五輪の銅メダルをテレビで見ていた桐生は「画面の向こうの人を喜ばすことができれば、すごくうれしい」と笑みが広がった。
流れを作ったのは、第1走者の山県だ。日本代表で短距離担当の苅部俊二コーチは「第1走者としては世界一ではないか」と評する。100メートルの準決勝で0秒109という人間の限界寸前の反応時間を示した得意のスタート。この日も抜群の飛び出しだった。走り終え、カクテル光線を浴びた仲間が王者ジャマイカと競り合うのを見つめた。「メダルを取ることは意識していた。でも銀ではなかった。想像以上の結果」と喜んだ。
第2走者で最年長の25歳、飯塚が一つにまとめあげた。普段から一緒に食事に行く機会を設け、チームワークを磨いた。入場の際、刀を抜く「侍」のパフォーマンスも発案して一体感を高めた。
その飯塚と山県のバトンパスに日本の強さが凝縮されていた。飯塚が飛び出し、バトンを渡す山県と差が開いた。この日唯一のミスに見えた場面。でも、飯塚はスピードを緩めない。今回の日本チームは合宿でも直前練習でも一度もバトンを落としたことがなかった。詰まって受け渡しすれば記録が伸びない。「信じてやった」と飯塚。減速すれば逆に致命的なミスになるところを攻めさせた。
08年北京五輪でも指導した苅部コーチは言う。「北京は半信半疑。前夜も異様な雰囲気で誰もメダルと口にしなかった。でも、今回はやれる気持ちが先行した。狙って取った」。過去の日本になかった「個」の絶対的な能力と信頼感。それこそが「史上最強」と呼ばれるチームの強さの根源だった。【新井隆一】