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女の気持ち:テレビに出るぞ 愛知県日進市・清水奈緒美(主婦・58歳)/ 毎日新聞

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写真は47ニュースの1956(昭和31)年9月28日「わが家にもテレビがやってきた」から         
  

  清水奈緒美さん、私は現在68歳になったところですが、小学生時代のお気持ちよく分かります。現在35歳の息子ですら、小学校の頃に友人がテレビに出たということをとても大事件のように話していました。

 リハーサルまであったとは、学校長から1年生の子まで大変だったでしょうね。上の写真例は古すぎてすみません。興味深いエピソード有難うございました。 


  


女の気持ち:テレビに出るぞ 愛知県日進市・清水奈緒美(主婦・58歳)


毎日新聞 2015年07月18日 中部朝刊

 私の通っていた小学校は「グループ学習」のモデル校になっていました。クラスをいくつかの班に分け、先生が出す課題について班内で討論しながら授業を進めていくというものです。

 当時はこういう授業システムが珍しかったようで、全国からの視察団が引きも切らず訪れていました。ある時、テレビ局が取材に来ることになりました。1965年ごろのことで、白黒テレビはかろうじて各家庭に普及していましたが、出演した人は身近にいません。

 そんなわけで、学校中がお祭り騒ぎです。連日、先生・生徒総出で校庭の草むしりや窓ガラス磨きと大掃除に次ぐ大掃除。それが終わると本番に向けてのリハーサルを念入りにさせられました。まず、先生が「○○についてどう思いますか」と質問をします。1人の生徒が「私は賛成です。理由は……」と意見を述べると、別の生徒が同調するという筋書きになっていました。「ハーイ」という挙手の角度まで練習しました。なんかヘンだぞ、ありのままの授業風景を映すんじゃないのかと、子供心に釈然としませんでしたが、口には出せませんでした。

 当日は拍子抜けするほどあっけなく収録を終え、後日番組を見てビックリ仰天。授業風景は短く編集されていて、実際の半分くらいしか放送されませんでした。後ろ姿がチラッと画面をかすめただけの子はガッカリして泣いてたもんなあ……。何とも罪作りな「テレビ出演」の顛末(てんまつ)でした。

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