つい先日、NHKの新日本風土記の博多編の再放送でも博多山笠にまつわる話題に見とれていたが、北海道のさびれていく小さな町の人が北海道で博多山笠そのものを町の祭にした話題もあった。そんなに魅力的なところがあるのかな?
金色〓子さん(〓の字がネット上にないということなのか?毎日新聞もそうなっている)、私は博多の出身ですが、もう関西の方が長いので山笠のこと忘れかけています。私も7月15日にはテレビの前に座って、昔徹夜で観に行った博多山笠を見届けようと思います。有難うございました。
毎日新聞 2015年07月10日 西部朝刊
7月になった。博多山笠のニュースがにぎやかに伝わってくる。
祭り好きの者は胸のざわめく季節。雨が降ろうが、日がカンカン照ろうが、祭りは祭り。心も体も躍るったい。
うちの娘のムコ殿は九州男児ではないが、無類の博多好きで山のぼせになる。
東京の大学に入るまでは岐阜生まれ、岐阜育ちの坊ちゃんで、就職して博多勤務の10年間ですっかり博多男子ののぼせもんになった。運良くうちの個性的な娘を見初めて一緒になってくれたので、私は感謝して彼には応援者としてエールを送っている。
子どもを授かり親子3人。東京本社に戻って15年の歳月が流れた今でも、毎年山笠を担ぎに単身博多に戻るのである。
7月15日、追い山のクライマックスの日、私はテレビの前にいて、あの群衆の中にいるであろうムコ殿の姿を、どこかどこかと息を止めて見ている。
普段は私たちにも自分の両親にも敬語で話すような静かな彼が、山笠を担いで「オイサ、オイサ……」と走る。その変貌ぶりを一度ゆっくり拝見したいものだと思っている。
「うちの旦那は困ったもんだ」と言いながら笑っている娘には「あんたもたいした奥さんになったね」と私も笑い返してやる。
でも大声で言ってやりたい。
「山笠があるけん……、男ったいね」