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We・就活:人手不足の建設業界 労働環境、じわり改善 / 首都圏版  / 毎日新聞

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  一人前の型枠工を目指す大江ゆかさん(右)と、4年目の先輩、岩沢梨奈さん=千葉県市川市原木で     
    

  建設業界に居た小父さんにとっては明るいニュースだね。最近は若い女性の現場監督も増えてきたし、女性の内装工は知っているが型枠工には出会ったことはなかった。最近ダンプカーを運転する女性はよく見かけるね。

 この仕事に若い女性が進出して行ったら建設業界にとってこれほどいいことはない。でも、大江ゆかさん、今からの夏場はとても過酷ですよ。夏場や冬場に耐えうる体力と現場での人力運搬の腕力さえ備わったら百人力だと思います。どうぞ、大江ゆかさん、岩沢梨奈さん転落、墜落などなど怪我のないように頑張って下さい。遠く関西の空から応援しています。


  

 毎日新聞 2015年06月01日 首都圏版 
建設業界の中でも技術を持った現場労働者は、東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要などで人手不足が深刻化しており、人材確保のため、劣悪とされてきた待遇を改善する取り組みが進んでいる。建設労働に関心のある若者が、会社選びでいま注目すべきポイントを探った。【稲田佳代】

 今年3月に建設大手・竹中工務店の2次下請け企業「東翔」(千葉県佐倉市)に入社した大江ゆかさん(22)。「社会保険完備が会社選びの決め手」と話す。

 大江さんは以前、アパレル会社で店長をしていたが、手取りは17万円ほど。社会保険の加入を希望すると、手取り額から4万〜5万円天引きすると言われ、断念した経験がある。今は給料も大幅に増え待遇にも満足。コンクリートを流し込む型枠職人を目指し「力不足は工夫すればカバーできるし、自分の手で建物を作りあげていくのは面白い」と充実した日々を送る。

 ハローワークで受け付けた有効求人・求職者数の推移を調べた「職業安定業務統計」によると、今年2月現在の建設業関連の有効求人倍率は、型枠工や鉄筋工、とび職など大きな建物の躯体(くたい)工事に関わる職種で7・26倍にもなる。建設・土木・測量技術者も4・23倍に上り、人材が必要なのに集め切れていない実態が浮かぶ。

 「きつい、汚い、危険の3Kのイメージが抜けきらないんですよ」と全国建設労働組合総連合(全建総連)賃金対策部長の松岡守雄さん。さらに、公共事業削減や不景気に伴う賃金の低さ、雇用保険、健康保険、厚生年金といった社会保険の未加入など、働く環境の悪さが人材不足の原因になっているという。若手が入らない上、賃金の上がっている運送業への人材流出もあり、従事する人の約3割が55歳以上で他産業以上に高齢化している。

 そんな中、業界は活況を呈している。一般財団法人建設経済研究所によると、首都圏は東京五輪・パラリンピックの開催に向けたインフラ整備や、首都高など高度経済成長時代の老朽インフラの更新・修繕の必要性から、建設投資の増加が期待されている。女性や建築科卒の学生が現場を志す新たな動きもあり、「待遇を改善して魅力ある産業にする」ことは業界挙げての課題となっている。

 国土交通省と厚生労働省が連携し、2013年から始めた待遇改善の取り組みもその一つ。社会保険加入にかかる費用を公共工事を発注する際の労務単価に上乗せして設定し、全国平均で単価は約15%上昇した。全建総連の14年の調査で、首都圏の賃金は10年前の水準に戻っている。

 社会保険加入で発生する費用を下請けが元請けなどに請求しやすいよう今年改定したガイドラインも効果を見せつつある。国交省の調査では、公共工事の下請け企業で社会保険に加入する労働者の割合は、11年には4〜5割だったが、14年には5〜6割に改善した。

 大江さんが転職した東翔も、以前は一部しか社会保険に入れず、ここ2年で6人ほどが辞め、募集しても一人も応募がない状況が1年続いた。今春、1次下請けから社会保険分を別途払うという提案を受け、「社会保険完備」で募集すると、紹介を含めて4人の応募があった。佐藤由伊社長(57)は「1次が負担しても会社の負担は増えるし、社員の自己負担分も込みで給料を払うので大変だが、働く人にとっても会社にとっても良いこと」と話す。

 建設業界で働くなら社会保険の完備は必須条件だ。さらに、全建総連の松岡さんは20〜30代の先輩がいる企業を勧める。若手同士で仕事を教え合う雰囲気があって働きやすく、経営者が「若者を育てよう」という意識を持っている傾向があるそうだ。また、体力勝負の仕事に思えるが、さまざまな職種が現場に出入りするため、コミュニケーション力が求められるという。

 働きながら1級建築士の資格を取得する人や、技能を磨いて伝統建築専門の職人を目指す人もいる。「そんなステップアップの道もある。道路や建物を『自分が作った』と言える魅力を知ってほしい」。松岡さんは若者に、そう呼びかける。

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