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牧太郎の大きな声では言えないが…:バブルの「火の手」 / 毎日新聞

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 値段は1億円!純プラチナ製アナ雪カレンダー 東京・銀座  AFPBBNews     


  


牧太郎の大きな声では言えないが…:バブルの「火の手」

毎日新聞 2015年01月05日 東京夕刊


 狂っている!……としか思えない。


 新年のあいさつにやって来た不動産会社に勤める長男が「このまま行けば、また億ションが普通になる」と話し出した。

 長男のライバル会社が今月下旬に販売予定の東京・西新宿の60階建ての超高層マンション。高層階の150平方メートルの部屋は3億5000万円台。高さは208・97メートル。上層階からは富士山が見える、といううたい文句だが、一体、誰が住むんだろう?

 サービス業の次男は「1億円のカレンダー」の話を持ち出した。某貴金属ジュエリーは約10キロのプラチナを使った「2015年純プラチナ製カレンダー」なるものを年末から「税込み1億円」で発売している。

 誰が、買うのか。この種の価格設定は“狂っている”としか思えない。

 あの忌まわしいバブルの再来ではあるまいか?

 なぜ「狂っている!」と断言できるかは、僕が、あのバブルの「犠牲者」だからだ。

 1986(昭和61)年12月から91(平成3)年2月までの51カ月間、日本の資産価格は上昇を続けた。 俗に言う「バブル景気」である。

 超高額商品が次々に売れる。ディスコでは、ギャルが“お立ち台”の上で、乱舞した「あの時代」である。

 その泡のような異常な好景気の時、母親が亡くなった。先祖代々、住み着いていた東京・下町の土地を相続したのだが、折からの地価暴騰のあおりを受けて、何と相続税は億単位だった。

 安サラリーマンには、とても払えず、20年の延納にしてもらった。

 間も無く、バブル崩壊。相続した我が家の資産価値は一気に「15分の1」に急落する。土地を売って相続税にあてることもできなくなった。

 実に、実に、苦しい20年間だった。

 払い終わってみると……僕は、我が家の土地を「現在の地価」の約2倍で買った計算になる。(延納の場合、金利がつく。最高時4・2%だったので、実際、お国に支払ったカネは「相続税の2倍」だった)

 「ひょっとすると、2015年はバブル再来の年」と話すせがれたちに、僕は、やるせなさそうに「カール・マルクスいわく、歴史は繰り返す。はじめは悲劇として、次は喜劇として」と笑ってみせた。(客員編集委員)

  

  小父さんには縁のない話だが、なんだかいやーな予感が当たるかも知れないね。
政治家は呑気でいいよね。結局しわよせはすべて庶民なんだ。住みいい国を探すならロビンソンクルーソーになるしかないね。

  小父さんには自給自足は無理だけど・・・。


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