この映画は1908年に実際に行われたニューヨークからパリまでの自動車レース(1908 New York to Paris Race)をモチーフにして、レースのおおよそのコースとその時期を実話に合わせている。映画史上最大のパイ投げ合戦シーンなど、サイレント映画の手法のギャグが多く使われている。
ブレイク・エドワーズは、オープニングでかつてのニッケルオデオンでの映画上映の状況を表現している。主人公と悪役が現れたときの観客の反応、フィルムがずれたり焼きついたりする懐かしき映画創世記へのオマージュを込めた作品であるとともに、1960年代の女性人権運動をコメディーのなかに織り交ぜている。 なお、1968年からCBSで放送されたテレビアニメ『チキチキマシン猛レース』は本作を元ネタとしており、日本でも1970年にテレビ放送された。
あらすじ
向こう見ずな興行師のグレート・レスリー(トニー・カーティス)はさまざまなスピード記録や脱出ショーの成功で名声と富を獲得していたが、彼を目の敵にして張り合うフェイト教授(ジャック・レモン)の興行は、いつも失敗して悲惨な結果に終わっていた。レスリーが企業家やメディアの賞賛を集めているのに対し、フェイトは奇怪な屋敷の中で怪しげな研究に没頭しながら、レスリーに対する悪意ある競争心を燃やしていた。
レスリーはアメリカの自動車業界にニューヨークからパリまでの大レースの開催を持ちかけ、ウェバー自動車の援助により高性能の大型オープンカーを獲得した。これに対し、フェイトは独自に大砲や煙幕装置などを備えたジェームズ・ボンドの映画を連想させるスーパーカーを開発し、レスリーの準備に対するさまざまな妨害工作を行っては毎回のように失敗しながら、レースに備えていた。その頃、有力新聞センチネル紙のニューヨーク市の編集室にジャーナリストを自称するマギー・デュボア(ナタリー・ウッド)という女性が、自分をこのレースの取材記者として採用するよう編集長に談判し、強引に契約を認めさせる。マギーが記者としてレスリーを取材に行くと丁寧に迎えられるが、女の新聞記者ということに違和感を隠さず、女性の能力や社会的地位あるいは権利についてマギーとの意見の相違を際立たせることになった。次にフェイト宅を訪問するが、相手にされず乱暴に追い返されてしまう。マギーは新聞社の調達した自動車でレースにエントリーし、優勝の記事を書くために自分が優勝しなければならないと言う。
レースが始まろうとしているときに、フェイトの命令で彼の助手のマックス(ピーター・フォーク)が行った細工により、レスリー以外の自動車はすべてレース開始直後に故障してしまう。
監督 ブレイク・エドワーズ 音楽 ヘンリー・マンシーニ 上映時間 160分 製作費 $12,000,000 (ウィキペディアから)
『グレートレース』からThe Sweetheart Tree-Natalie Wood + H. Mancini
BSプレミアムの録画で『グレートレース』を観たが初めと中間に終わりと音楽も流れる長い長い映画だった。
映画のタイトルと映画の看板は昔から知っていたが、日本で言えば「8時だョ!全員集合」みたいなドタバタ展開だったんで驚いた。今、調べていたらマリリン・モンローの『お熱いのがお好き』でもトニー・カーティスとジャック・レモンが共演していたんだね。
それにしても制作費用が$12,000,000 というから当時の円は1ドル360円だから43億2000万円。1965年の大卒初任給の平均額は24,000円だそうだ。比較は良く分からないが東京オリンピックが1964年に終わって日本は大不況の嵐が吹き荒れていた年なんだそうだ!
刑事コロンボ役のピーター・フォークが出てきたのにも驚いたね。リンクをつけている人全員が亡くなっている。なんとナタリー・ウッドは43歳で没。美人薄明に入るのだろう。長い映画だけど休憩も入れて見終わった。面白いのは面白い。