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余録  / 「もし可能なら… / 毎日新聞

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17日に亡くなった俳優の西田敏行さん=東京都港区で2017年8月8日、渡部直樹撮影

毎日新聞 2024/10/22 東京朝刊

 「もし可能なら、日中国交回復あたりを基点にして、田中角栄を演じてみたいなァ」「田中角栄もロッキード事件の前までは描かれていますが、それでは朝鮮出兵を省いた太閤記と同じ」。自伝に書いている(「役者人生、泣き笑い」)

白手袋でマイクを持つ田中角栄元首相(左上)も登場した自民党総裁選のポスター

▲先日76歳で亡くなった俳優の西田敏行さん。「雪国だし明治維新で官軍にやられた」。田中元首相の出身地、新潟に故郷の福島との共通点を感じていた。自国の暗部もえぐるハリウッドのように功罪含めた「角さん」を演じて「内なる日本人」像を浮かび上がらせたかったそうだ

▲「内面はどんなであったか。『今太閤』といわれたのに面倒をみて育てた身内の議員からも次々裏切られていくわけです……精神的葛藤、焦燥感ってものすごいものだったろう」

豊臣秀吉西郷隆盛通信社カメラマン釣りバカのダメ社員。幅広い役柄のどれもがはまり役だった。「自然に自分の中からわき出てくる演技」を大事にし、悪役にも個性が出た。願いがかなっていれば政治ドラマの名作が生まれていただろう

▲「中国のトップレベルの俳優に周恩来役をやってもらって腹心の二階堂進さん金丸信さん梶山静六さんなど個性のある議員には、誰それがって」。8年前の入院中には「妄想」を膨らませていたという

▲折から衆院選がたけなわである。裏金事件に関わった候補者の多くが苦戦しているそうだが、内面の葛藤はどの程度のものなのか。西田さんの関心を引きそうな、深みのある人物は思い浮かばない。



 西田敏行さんが出演してきた作品は興味深く、たいがい観てきたつもりだったが、通信社カメラマン役の『池中玄太80キロ』はタイトルだけ知っているが残念ながら全く観たことはなかった。

 政治ドラマの作品「日中国交回復を基点にした、田中角栄の風刺作品?」が劇場ででも上映されたら封切り当日に駆け付けたんだが・・・(汗)。そうだな~、近年の政治家で誰をモデルにした作品が出来たとしても観たい映画なんてないよね。小粒ぞろいで・・・、失敬!。

 私が西田敏行さんとも同級生だったことを今知った。今晩は追悼・西田敏行さん「ドクターX~外科医 大門未知子」特別編の放送を録画済なので明日にでもゆっくり拝見しよう。 

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