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日鉄「強い決意」でUSスチール買収の計画継続 日本政府は静観 / 毎日新聞

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日本製鉄の本社=東京都千代田区で、井川諒太郎撮影 

毎日新聞 2024/4/8 17:36 有料記事

米国内で政治的な反発を受けながらも、日本製鉄はUSスチールの買収計画を完遂させる意向だ。

 もともとこの買収計画はUSスチールが昨年8月、米鉄鋼メーカーのクリーブランド・クリフスによる買収提案を拒否し、身売りを含めた経営の見直しを表明したことが発端だった。日鉄の今井正社長兼最高執行責任者(COO)は「我々が製造している自動車用の最高級の電磁鋼板や無方向性電磁鋼板を米国内で製造できる会社はない」と語り、買収はUSスチールの商品力強化や経営改善に貢献するものだと強調する。

買収で目標達成も視野に

 日鉄にとってもUSスチール買収のメリットは大きい。日鉄は世界全体の粗鋼生産量を現在の年間6600万トンから1億トンに高める目標を立てる。日本国内での需要が低迷し、輸出採算性も悪化する中、それを実現するには海外事業の拡充は必須だ。すでに重点拠点があるインドや東南アジアに加え、電気自動車向け鋼材の需要増が見込まれる米国のUSスチールを手中に収めることで、目標達成も視野に入る。USスチールは鉄鉱石の鉱山を持っており、原料から鋼材まで一貫した生産体制も構築できる。

 買収実現に向けた最大のハードルは全米鉄鋼労働組合(USW)への対応だが、大和証券の尾崎慎一郎シニアアナリストは「日鉄による買収がいい選択肢だというのは米国の専門家や株主も理解しているので、労組もどこかのタイミングで譲歩してくる可能性はある」との見方を示す。日鉄は買収が米国の国益や安全保障にも資するとの考えをアピール。買収を「強い決意」で実現させるとの声明を発表し、USWとの交渉を続けている。

 一方、日本政府は静観の構えだ。林芳正官房長官は3月中旬の記者会見で「個別企業の経営に関する事案についてコメントは差し控えたい」と述べている。今月10日の日米首脳会談を前に、バイデン政権との協力に水を差す動きは極力避けたい考えとみられる。ただ、政府内からは「普段は日本からの投資を歓迎しているのに、USスチールと言ったとたんに反発するのは道理に合わない」(経済官庁幹部)と戸惑う声も聞かれる。米国が日本のような同盟国の企業に対しても保護主義に傾けば、経済安全保障の協力に支障が出る恐れがある。

 岸田文雄首相は日米首脳会談後の11日から、ノースカロライナ州を視察する。日本による対米投資の実績が高い同地を訪れることで「米国の雇用や経済に日本企業が貢献していることをきちんと示す」(外務省幹部)狙いがある。【道永竜命、町野幸】

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 日本製鉄さん、日米両国の国益と安全保障の為に頑張れ!ひと昔前には米国資本の日本上陸で日本中がアメリカナイズされていたけど、米国の国力の低下を感じるね。

 さてアメリカに旅立った岸田さん、米国大統領選挙にからんだ「トランプ氏の日鉄の買収『私なら即座に阻止する。絶対にだ』」と「日鉄の米大手買収 『バイデン大統領、反対確約』 労組声明」との議題圧力をすり抜けることが出来たら拍手を送るが、どうもねじ伏せられそうな気がするんだがな~!NHK「どうする家康」は終わったけど「どうする総理」は延々と続くのであります。





米ミシガン州イコースのUSスチールの製鉄所=2024年4月4日、大久保渉撮影


米東部ペンシルベニア州クレアトンにあるUSスチールの製鉄所=AP


米中西部ミシガン州イコースのUSスチールの製鉄所に立つ看板。全米鉄鋼
労働組合(USW)のロゴも掲げられていた=2024年4月4日、大久保渉撮影

上記写真は日米関係に影落とすUSスチール買収 構図とバイデン氏の立ち位置 毎日新聞 2024/4/8 17:14から

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