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ウクライナ侵攻2年、見えぬ出口 「自由な世界」守るために=毎日新聞編集編成局次長兼外信部長・古本陽荘

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毎日新聞 2024/2/24 東京朝刊1面 有料記事

 ロシアがウクライナに侵攻して2年たつ。1年前、私たちはもう少し楽観的だった。ウクライナはいわゆる大規模な反転攻勢の準備に取りかかっていた。多額の軍事支援でウクライナを支えれば、領土奪還に一定の進展がみられるのではないか。ロシアへの経済制裁の効果も出てくるのではないか。そんな淡い期待を持っていた。

 ところが、領土奪還は思ったようには進まず、ウクライナ人の犠牲者は増え続けている。ウクライナを支える民主主義陣営のなかから、巨額の支援に疑問を呈する声が高まっている。

 繰り返し指摘されてきたが、もし、ロシアがこの戦争に勝利し、ウクライナを支配するようなことがあれば、その結果が与える影響は地域的なものにはとどまらない。力ずくで領土を奪うことが許されるのであれば、法の支配の順守を前提とする国際秩序は崩壊しかねない。力による現状変更を求める権威主義的な国家が席巻する新しい国際秩序が生まれるかもしれない。東アジアの安全保障環境に与える影響は特に深刻だ。

 この戦争は、民主主義国家の課題に焦点を当てた。選挙で国民の代表を選ぶ議会制民主主義は、ともすれば短絡的で自己中心的な利益を優先する恐れを抱えている。ウクライナ支援の先導役だったはずの米国議会で支援を打ち切ろうという勢力が急伸したことからも明らかだ。米国はイスラエルのガザ侵攻には曖昧な態度を示し、二重基準だと批判もされている。また、資本主義経済についても、各国で貧富の格差が拡大しているにもかかわらず、有効な対策が打ち出せずにいる。

 ロシアのプーチン大統領のウクライナ侵攻は、民主主義や資本主義に疑いの目が向けられるなかで起きた。おそらくプーチン氏は、自由で開かれた世界の弱体化まで視野に入れて戦争を始めたのであろう。

 ウクライナへの支援は当然、続けるべきだ。ただ、それだけでは十分ではない。我々自身が足元を固めなければならない。民主主義や資本主義の課題を直視し、真剣に改革を進める必要がある。自由で開かれた世界が魅力的であることが、権威主義国家の台頭を抑止することにつながるからだ。





前線のざんごうに陣取るウクライナ兵=ウクライナ東部ドネツク州で2024年2月19日、AP 米欧 迅速に支援できず 朝刊6面から 

 ウクライナ侵攻という言葉も使われているが、今のロシアは全くのイスラエル侵略だろう。国境を勝手に塗り替えるのだから!歴史をさかのぼれば、いくらでもそのようなことが繰り返されてきたのだろうが、ロシアの常識が世界の常識になった日には人類滅亡へまっしぐら、地球の破滅になるだろうね。

 この馬鹿げた世界の動きを止めるのは、若者の力が一番大きいと思うのだが!

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