Quantcast
Channel: 小父さんから
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

原作・三島由紀夫 映画『春の雪』2005年 / WOWOW

$
0
0
「私が急に居なくなったら清様はどうなさる」と聡子が言った。

ストーリー
 時代は大正初期、まだ日本に華族や爵位の残る時代。

 幼馴染の侯爵家の一人息子・松枝清顕(まつがえ きよあき)(妻夫木聡)と伯爵家の一人娘・綾倉聡子(あやくら さとこ)(竹内結子)は、実は両思いながらも上手く愛情を表現出来ずにいた。そんな中、聡子は宮家の子息・洞院宮治典王(とういんのみや はるのりおう)(及川光博)に求婚される。それは断ることなど許されないものであった。聡子は手紙を出し、清顕の気持ちを何度も確かめようとするが、不器用な愛情表現しかできない清顕はそれを読まずに突き放す態度をとってしまう。失望した聡子は洞院宮治典王との縁談を受け入れる決意をする。

 もはや聡子が自分のものにはならないと知った清顕はようやく聡子への深い愛に気づくが、それは皮肉にも聡子の結婚に勅許が下りた後であった。しかし清顕は諦めきれず、聡子の愛を取り戻したいとひたすら願う。清顕への愛を諦めていた聡子も彼との密会を受け入れ、二人は激しく愛し合う。しかしそれはつかの間の禁断の愛であった。やがて聡子は妊娠するが、お互いの両親に二人の秘密が知れ、聡子の中絶は隠密に処理された。~ウイキペディア

 10年以上前だろう。WOWOWを短期間契約していた時、この映画を録画したのだと思う。なんでも小説『春の雪』に鎌倉文学館(旧前田家別邸)が出てくることをmarboさんのブログで知り、引っ張りだしてきた(笑)。

 上映時間150分と長かったからか、まともに観ていなかった気がする。20代で好きだった三島由紀夫の小説『午後の曳航』『金閣寺』や三島事件らの世界と重なるものを感じた。この映画が完成した時、テレビで話していた綾倉家侍女・蓼科(たでしな)役の - 大楠道代さんが、「結子ちゃんが可愛くてしかたなっかた」と話していた言葉が印象に残っているが、竹内結子さん本人も映画の人物像のように悩み抜いていたんだろうね。

 演技では松枝 清顕の祖母 - 岸田今日子、月修寺 門跡(げっしゅうじ もんぜき) - 若尾文子と大楠道代のお三方が良かった。恥ずかしながら長編小説『春の雪』は読んでいない。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

Trending Articles