Quantcast
Channel: 小父さんから
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

「歩行者妨害」で違反? 横断歩道「お先にどうぞ」、車発進 運転手、映像示し苦情 処分撤回 / 毎日新聞

$
0
0
運転者に対し、先に行くように手を振って合図をしているとみられる歩行者の男性(左)が映っているドライブレコーダーの映像=藤吉修崇弁護士提供(画像の一部を加工しています


毎日新聞 2022/8/18 東京朝刊 有料記事

 車を運転中に横断歩道に差し掛かって一時停止した際、渡ろうとしていた歩行者から「お先にどうぞ」と道を譲られた経験はないだろうか。横断歩道は「歩行者優先」のため、本来は車を一時停止させて歩行者が渡るのを待たなければならない。でも、歩行者は渡らずに発進するようジェスチャーで促している――。こんな時、どうすればいいの?

 6月25日午後6時前。東京都足立区に住む会社員の男性(50)は妻と東武伊勢崎線竹ノ塚駅(足立区)近くに買い物に来ていた。

 同駅のロータリーで乗用車を運転中、前方の横断歩道の近くに歩行者が見えたことから、ブレーキを踏んで車を一時停止させた。

 その歩行者は横断歩道を少し渡り始めた後に立ち止まり、手を前に差し出すジェスチャーを見せた。「お先にどうぞ」と言っている――。男性はそう解釈したものの、交通ルールを守る必要があると考え、歩行者に先に行くよう促す仕草を返した。しかし、歩行者が再び同様の身ぶりをしたため、車を発進させた。

 その直後、買い物に行った妻を待つために近くで停車した際、警視庁竹の塚署の警察官に声を掛けられた。「歩行者が渡っている時は止まってください」「歩行者妨害です」。行政処分点数2点の交通反則切符(青切符)を切られた。

 反則金は9000円。男性は歩行者が道を譲っていたと主張したが、警察官は「(譲られた)事実があったにしろ、なかったにしろ、行っちゃったら違反です」と説明。ドライブレコーダーの映像を確認することもなかった。

 「条文解釈に誤り」

 「道を譲られたから先に行ったのに切符を切られるのは理不尽だ」

 警察の対応に納得がいかなかった男性は帰宅後、ネット上で「歩行者妨害」と検索した。そこで「歩行者に譲られた場合の取り締まり」について動画投稿サイトのユーチューブで疑問を呈する発言をしていた藤吉修崇(のぶたか)弁護士の存在を知り、相談した。

 道路交通法38条は「横断歩道等によりその進路の前方を横断し、または横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない」と定める。

 藤吉弁護士は「一時停止」と「歩行者の通行を妨害しないこと」の2点を要件と指摘した上で「『歩行者を先に行かせないといけない』という規定にはなっていない。一時停止後、歩行者から譲られて車が先に行く場合も『歩行者の通行妨害』と判断するのは明らかに誤った解釈だ」と主張する。

 藤吉弁護士が、男性から送られた車のドライブレコーダーの映像などをユーチューブやツイッターで公開すると、「私も時々、譲られることがあります。まさか、切符を切られるとは」「もし譲っても(切符を)切られるのであれば、全国民に知らせてほしい」など1000件以上のコメントが寄せられる反響があった。

 男性側は7月5日、竹の塚署に行政処分の撤回を求める文書とドライブレコーダーの映像を送付。同署は当初「映像は確認しない」としていたが、約1週間後に処分を「是正したい」と連絡があった。

 7月25日、男性が同署に行くと、警察官から「ドライブレコーダーの映像や、現場の状況を確認した結果、違反には当たらなかった」などと説明を受け、処分は取り消された。男性は「是正されてよかった。自分と同じような理不尽な取り締まりが今後、起きないようにしてほしい」と話した。

 警視庁交通執行課の担当者は毎日新聞の取材に「ドライブレコーダーの映像がある場合は確認するよう指導していたが、今回は不徹底だった。ドライブレコーダーの映像などを含め、しっかり状況を確認するよう改めて各署に周知する」と述べた。

 歩行者に道を譲られた際、車を先に発進させる行為は違反にならないのか。同課の担当者は「道を譲られたからといって、一概に違反に当たらないとは言えない」との見解を示す。

 例えば、駅のロータリーなど人通りの多い場所では、1人の歩行者が道を譲ったとしても、別の歩行者の横断を妨害する恐れがある。また、車が結果的に一時停止をしたとしても、停止線を越えていたり、直前に急ブレーキをかけて止まったりすれば、歩行者は当初は譲る気がなくても車の動きに警戒感を抱き、走行を促すこともありうる。そうした場合は、違反に当たる可能性が高いという。

 一方で、今回のケースのように歩行者が横断しようとする前に、車がしっかりと一時停止し、その上で歩行者が道を譲り、他に横断しようとしている歩行者がいないことが明確な場合、違反にならないという。

 ただ、歩行者と車の中にいる運転者は言葉ではなくジェスチャーによってそれぞれの意思を伝えることが多いため、実際とは異なる意味にとられる可能性も少なくない。譲り合いの結果、同じタイミングで進み始めて事故につながる危険性もある。

 同課の担当者は「基本は歩行者優先。車は横断歩道前での一時停止を徹底し、歩行者も止まってくれる車に感謝しながら渡ってほしい」と呼び掛けている。【高井瞳】


 う~~~ん、道路交通法の曖昧なところなんだろうね。警察の方がおられたらごめんなさい。交通反則切符を切った警察官は切るのが仕事だと思うし、実際信号のない横断歩道に立っても停車してくれるのは、特に坂道から50km/hで下りてくる場合なんで20%くらいのものではないのかな?近くの横断歩道はそんな雰囲気で、最近信号が取り付けられた。野球のアウトかセーフか?にも似ていないか。野球もチャレンジ制度?が取り入れられて判定が覆られたりしているけどドライブレコーダーが付いてなかったら「アウト」に従わなかったら公務執行妨害?(笑)その場の警察官が裁判官なんだろう?

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

Trending Articles