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余録 1818年に即位したスウェーデン王… / 毎日新聞

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スウェーデン王、カール14世ヨハン
(フレドリク・ウェスティン画)~ウイキペディアから


毎日新聞 2022/5/20 東京朝刊

1818年に即位したスウェーデン王、カール14世ヨハンはナポレオンの親族でフランスの軍人出身だった。ナポレオン戦争で軍功を立てて元帥にまで昇格し、子供を亡くした13世の後継者に選ばれた。以来200年余。北欧の福祉国家は一度も戦場にならなかった

▲13世以前はバルト海の覇権をめぐり帝政ロシアと戦いを繰り広げた。しかし、外国出身の王は覇権追求を放棄して中立政策を取り、国是となった。欧州を荒廃させた2度の大戦でも大国と駆け引きしながら中立を守った

▲東西冷戦下も独自の立場を貫いた。国際紛争の調停や軍縮問題で活躍したパルメ首相が1986年に暗殺された時の弔問外交が象徴的である。世界120カ国の要人がこぞって訪れ、米ソや東西ドイツの首脳らが会談した

▲その国が伝統的な中立政策を転換する。フィンランドと同時に米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請した。ロシアのウクライナ侵攻が招いた結果だが、今後、中立国の役割をどこが引き受けるのかと心配にもなる

▲アジアも無関係ではない。西側では最も早く北朝鮮を承認し、朝鮮戦争の休戦協定ではスイスとともに中立国監視委員会に加わった。北朝鮮が拉致被害者らの再調査を約束した2014年のストックホルム合意は記憶に新しい

▲永世中立国のスイスも対ロシア制裁に参加した。ロシアの愚行はポスト冷戦期どころか、世紀単位の伝統を変えつつある。プーチン露大統領にその自覚はあるのか。

 このような動きをロシア国民が認識し、プーチン大統領の側近が考えるなら、時代錯誤的なロシアのウクライナ侵略にも歯止めとは言わなくても、立ち止まって考える機会でも出来そうなものだが、報道管制でウクライナの現況も世界情勢もSNSを操れるロシアの若者たち以外には何も知らないのかな?

 プーチン政権下での明智光秀かウクライナか欧米のスナイパーが登場するまで終わりは来ないのだろうか?人の命をウクライナの文化を何と心得ているんだろう。戦争映像なんて映画だけでたくさんだ!

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