記事/女の気持ち:私の感性　「久しぶりにウグイスの声を聞いた」　　毎日jp

写真は、室見川の野鳥版　野鳥図鑑からお借りした　　　

　　　　

女の気持ち:私の感性　和歌山市・浅野早紀（高校生・１７歳）

毎日新聞　2013年03月28日　大阪朝刊

　 久しぶりにウグイスの声を聞いた。私は１年を通じてこの季節が一番好きだ。

　薄く張った氷のような、冷たい空気もいい。朝、学校へ行く頃の、透き通った金色のような太陽もいい。鼻にすうっと入り込む梅の香りもいい。

　花粉症でないから、のんきなことが言えるのだと言われそうだが、黄砂にかすむ空も、春らしくて好きだ。そして、もちろん、ウグイスの声も。

　私が聞いているのは「ホーホケキョ」だけではない。小学校や幼稚園から風が運んでくる子どものはしゃいだ笑い声も、向こうの県道を走る車の音も、工場で鉄パイプがぶつかる「コーン」という音も、全部耳に入ってくる。それがとても心地よいのだ。

　動物の鳴き声を再生してくれる電子辞書がある。私はそれに違和感を覚えているが、その正体は、私が本当のウグイスの鳴き声を聞いているところにあると思う。

　デジタルでは伝えられないものについて、さまざま論じられているのを耳にする。私には人間の心理だとか、昔からの日本人の文化だとか、難しいことはよく分からない。ただ、言えることは、「デジタルでは、私の生活は表現できない」ということだ。

　音だけではない。風景だけでもない。私が見聞きしたものやにおいなど感じたものは、科学でもデジタルでも表現はできないだろう。

　それが、人間が人間である証しだと思う。



　今朝方この新聞を広げて読んでいて、はてお幾つくらいのご婦人だろうかと年齢を見て驚いた。小父さんも相当デジタル漬けになっているけど、山道を歩いていたら、実にウグイスが最初にエールを送ってくれて「さあ登ろうか！」という気にさせてくれる。

　いやー、17歳の浅野早紀さんは、素晴らしい感性と作文力をお持ちだ。小父さんの17歳というと縁側でビートルズのテープレコーダーを何時間も回しつづけていたのじゃーなかったかな？今電車に乗ると高校生と言ったらみんなスマホとにらめっこしているネット時代にこんな素敵なお譲さんがいようとは！浅野早紀さん有難う。小父さんも、もっと外に出て五感で自然を体感すようにしますね。若者のこんな文章を読むことが出来て本当に嬉しい。


　　　

　
　　　　　

ウォーキングメモ：万歩計　13,109歩、歩行距離　5.8km、消費カロリー 415kcal、燃焼脂肪量 28.3g

　 公園のさくらの花もやっと開き始めた。裸電球君の出番もやっと回って来るだろう。今日も階段の登り下りをゆっくり2,200段やった。きょうは幼児を連れたパパとママが多かったな。

　颯颯（さっさつ）さん、ちょっと見にくいですけど下はレンギョウ（連翹）ではないですか？


　　　




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