「おい、見ろよ。監督が新しい赤ん坊を…」 / 余禄
毎日新聞 2017年12月12日 東京朝刊
「おい、見ろよ。監督が新しい赤ん坊を連れてきたぜ」。チームメートの前に現れた丸顔の赤ん坊(ベーブ)というのが伝説の本塁打王ベーブ・ルースの名の由来だが、定着したのは何日か後の事件ゆえだった
▲ルースは生まれて初めて見たホテルのエレベーターで遊んでいて、首の骨を折りそうになったのである。監督やチームの仲間にさんざん怒られ、「おまえは本当に赤ん坊だなあ」と、度外れた世間知らずをからかわれることになった
▲その若きルースが1918年に記録した13勝7敗の投手成績と11本塁打の打撃成績がメジャー唯一の2けた勝利・本塁打記録という。彼は前シーズンに24勝し、また18年のワールドシリーズで29回連続無失点を記録した好投手だった
背番号17のユニフォームを着てエンゼルスへの入団会見をする大谷翔平投手=米カリフォルニア州アナハイムで2017年12月9日、長野宏美撮影記事
▲では来シーズン、100年ぶりの記録が生まれるのか。そんな全米の野球ファンの注目を一身に受けての大谷翔平(おおたに・しょうへい)選手の米エンゼルス入りである。日本での投打の「二刀流」の実績を引っ提げ、かつてない形でのメジャー挑戦となる
▲「マネーボール」の国、米国では市場価値2億ドルといわれた大谷選手だ。名門球団を尻目に中堅球団のエンゼルスがその1割の資金で早々に獲得することができたのは、大谷選手の投打二刀流の夢に最も積極的に応えたからのようだ
▲ベビーフェースの大谷選手だけに二刀流の夢にかける選択を「世間知らず」という向きもあろうが、その意気や良しである。まず初めに度外れた情熱なしには始まらないベーブ・オオタニ伝説の第1章だ。
一番上の写真はレッド・ソックスのユニフォームのベーブ・ルースだと思う。今、初めて年度別投手成績を見たけど1914年から2勝、18、23、24、13、9勝(1919年)と勝ち星あげた後、その翌年からヤンキースに移籍したんだね。ほんと化け物みたい!(笑)
さてさて、若き大谷翔平君(23歳)、ロサンゼルスのファンからは大歓迎を受けたようだけど、日本では「投手一本にしろ」と散々騒がれて「二刀流」を通し抜いたけどMLBでのそれには、何となく心配になるね。まさか本場アメリカで投打の両方を売り込もうとは思わなかった。来シーズンにMLBで大活躍して数字でも残そうものなら、マスコミは日本のプロ野球はほっといて大谷の成績で持ち切りになるだろう!(笑)。若いってうらやましいね。
そして大谷の年度別投手成績は、2018年4勝2敗、2019年0勝1敗、2020年登板無し、2021年9勝2敗。
本塁打は、2018年22本、2019年18本、2020年7本、2021年46本。
今年もらった表彰が、シルバースラッガー賞(指名打者部門)、エドガー・マルティネス賞、コミッショナー特別表彰、プレイヤー・オブ・ザ・マンス:2回(野手部門:2021年6月・7月)、ニック・エイデンハート最優秀投手賞、ESPY賞「ベストMLB選手」部門、プレイヤーズ・チョイス・アワーズ【年間最優秀選手、優秀選手】、オールMLBチーム【ファーストチーム指名打者】
なんだかよく分からないがウイキペディアにそう書いてある(笑)。しかし、ベーブルースも凄いけど、大谷翔平は、MLBの野球殿堂に、もう飾っていいんじゃーないのかな?(笑)