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水説  「総理の息子」の引力=古賀攻 / 毎日新聞

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長男の総務省幹部接待報道などについて、記者団の質問に答える菅義偉首相=首相官邸で2021年2月3日午後7時24分、竹内幹撮影

毎日新聞  2021/2/24 東京朝刊

<sui-setsu>
 平成最初の竹下内閣から数えると、現在までに17人の首相が誕生し、その息子か娘で国会議員になった人は5人いる。

 昨年末に羽田雄一郎参院議員が亡くなったため、今はおなじみの小泉進次郎環境相や小渕優子元経済産業相ら4人。ほとんどは父の引退か死去を受けての政界進出だが、家業を継ぐような議員の世襲にはやはり根強い批判がある。

 菅義偉首相が2006年の総務相就任時に政務秘書官として連れてきた長男についても、省内では「後継者」と見る向きが多かった。その後、菅さんが「反世襲」を唱えるようになって跡取りコースはしぼむが、父の威光は民間に転じても存分に引き継がれた。

 「東北新社」の接待問題で、元総務省局長の平嶋彰英さん(62)には複数のメディアから取材依頼があった。菅官房長官時代に「ふるさと納税」をめぐって事実上左遷され、菅さんと総務省の異様な関係を体現する人物だからだ。

 これまで自らの責任を語り、直接的な菅批判は抑えてきたが、今回は自分だけの問題ではない。

 「菅さんって小此木(彦三郎)通産相の政務秘書官をやったことで地歩を築いた人でしょ。大臣秘書官の効用を一番知っている。父が総理まで上り詰めた元秘書官から誘われたら断れませんよ」

 確かに首相は1980年代に大臣秘書官をやって政治のノウハウを学び、横浜市議に当選。親分の影響力を背負って早くも2期目には「影の横浜市長」と呼ばれるようになる。そのコツを長男に伝授しなかったとは考えにくい。

 総務省の中でも放送行政に関わる旧郵政省系への接待はあまりに組織的だ。東北新社は長男の「引力」で何を得ようとしたのか。

 地上波のテレビ局とは違い、衛星放送の場合は人工衛星を持つ事業者に免許が与えられ、東北新社のような放送事業者は役所から認定を受ける関係にある。衛星放送は動画配信サービスの台頭などで市場規模が縮小傾向にあり、業界は放送枠の拡大よりも衛星利用料の引き下げを求めてきた。

 総務省の検討会「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ」は昨年12月15日、「利用料金の低減」を後押しする報告書案をまとめている。この時期に接待が集中していたこととの関係は、厳正に解明されるべきだろう。

 首相の「お友達」に官僚が忖度(そんたく)したのではなく、首相の「分身」が役所の許認可を受ける側にいて食い込んでいたという意味では、モリ・カケ問題をしのぐ。どうも霞が関の歴史的な不祥事になりそうな気がする。(専門編集委員)
  
 もちろん総務省の役人が、利害関係者からの接待を受けたのは問題だろうが、今の国会は接待側の東北新社や総理の長男のことにいっこうに切り込んでいないのが不思議でしょうがなかった。今、外堀を埋めている段階で、証拠集めが終わった後に、東北新社や総理の長男に、総理の責任追及に行くのかな?こうやって毎日新聞の解説が載ってほっとする。横浜市長が突然IRをやると言い出したのも菅官房長官(当時)の差し金のように以前から報じられて来たし、広島の河井夫妻選挙違反事件だって菅総理、安倍前総理に二階幹事長が関与しないで自民党から河井陣営に1億5000万円の入金があろうはずがないと想像するが、幹部は皆蚊帳の外というのが不自然に小生には思える。

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