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経済観測 「半沢直樹」大ヒットの核心=経営共創基盤CEO・冨山和彦 / 毎日新聞

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国土交通大臣~「半沢直樹」のTBS公式サイト 

  
毎日新聞 2020年8月21日 東京朝刊
テレビドラマ「半沢直樹」の新作が大ヒット中だ。前回から日本航空再建をヒントにしたらしい話が始まり、再生タスクフォース時代の私を部分的にモデルにしたと思われる人物も登場している。私たちが実際に話したことが主人公のセリフに置き換わっているのはご愛嬌(あいきょう)だが、確かによくできたドラマで、当方も純粋にエンターテインメントとして楽しんでいる。応援の気持ちも込めて放映中にSNS(会員制交流サイト)で突っ込みを入れたら若い世代からすごい反響で、中高年向けの現代版「時代劇」を超えた人気の広がりに驚かされた。

 他方、米ネットフリックス配信の「愛の不時着」も大人気。こちらは分断された朝鮮半島を舞台にした恋愛ドラマだが、コメディー、サスペンス、社会風刺に勧善懲悪的な要素もちりばめられたテンポのいいドラマで、今年のアカデミー賞作品「パラサイト 半地下の家族」と相通ずる極上のエンターテインメントに仕上がっている。

 半沢直樹シリーズについて、日本的サラリーマン大企業社会が全盛期から斜陽に向かう時代に自分たちが味わった理不尽の鬱憤を主人公が思い切り晴らしてくれるカタルシスと、その外側で市井の一隅を照らす地道な生き方で日本を支えた人々への共感とが、上の世代に響いているのはよく分かる。それに加えて若い世代にも受けているのは、「愛の不時着」と同じテンポのよさ、シリアスとコメディーの混在、主人公が何度も絶体絶命となりながら予想外の方法で痛快に切り抜ける爽快感をちゃんと備えているからではないか。

 昨今、世代や国の違いで物事を片づけがちだが、人間の本性に大きな違いはない。違いを超えた共通性、普遍性を追求したところに大ヒットがあるような気がする。

※ 経営共創基盤CEO・冨山和彦氏はこちら 
 
  
 先週の放送を観ながら、日本航空倒産の過程をイメージしていた。小説・山崎豊子の「沈まぬ太陽」ほど詳細には描かれていないだろうと思いながら、果たしてどこまでが本当で、どこからが創作なのかと想像していたらドラマ登場人物のモデルご本人が書かれているではないか!これは日曜日がより興味深くなってきた(笑)。

 時々耳にする「愛の不時着」のドラマは全く知らないのだが、ブログ「旅に出ようよ!Family×Family」のpoohさんがご専門だったかな?(笑)

  

追記


毎日新聞 2020年8月22日 東京朝刊 デジタル紙面(有料)から
経世済民・・・ウィキペディア  

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