余録 思えばオリンピックとはものすごいイベントである… /　毎日新聞

古代ギリシャオリンピックのプログラム。 古代の偉大な選手　から　　

毎日新聞　2020年3月26日　東京朝刊

　思えばオリンピックとはものすごいイベントである。いや、ここでいうのは古代ギリシャのそれのことだ。紀元前８世紀から紀元４世紀までの実に１２００年近くの間、４年ごとに２９３回も開催されてきた

▲その間、聖なる休戦が破られて祭典の開催地で戦闘が起きたこともあったが、一度として中止されたことはなかった。ただ「延期」は、一度ある。紀元６５年に開催されるはずの第２１１回の祭典が２年後の６７年に繰り延べされたのだ
▲延期させた張本人はローマ帝国の　　暴君ネロだった。ネロは自身が馬車競走などに出場、落車したのに審判に優勝と判定させるなど、まさに「自分ファースト」のオリンピックに仕立てたのだ。主催のギリシャ人には屈辱の歴史である

▲まだ１世紀余の歴史しかない近代五輪は、戦争による中止を夏冬計５度も経験した。しかし、「延期」はこれが史上初という。東京五輪・パラリンピックを来年に繰り延べさせたのは、暴君よりたちの悪い新型コロナウイルスだった

▲４年の周期に心身をささげたアスリートには気の毒である。１年延期の経済的・社会的負担は日本にも大きい。だが、ここは新型ウイルスの脅威を軽視せず、感染症から人命を守る闘いにおいてなすべきことが「ファースト」だろう

▲振り返れば近代五輪・パラリンピックはグローバル化する文明を祝福する祭典である。その文明がもたらした感染症のパンデミックを制圧することなしには、どんな祝祭も似つかわしくない２１世紀の人類だ。
　　
　 古代ギリシャオリンピックって凄すぎ！まあ、規模は違うけどね！でも現代オリンピックがアメリカの放映権料で支えられているらしいというのは、少しさみしいものだ。NBCかな？しかし、この放送局はアメリカン・ファーストのおっちゃんとそう仲はよくないらしいのは良かった（笑）。さてさて新型コロナウイルスはイタリアやアメリカの心配をしている段ではなくなってきたね。日本の首都が急襲されたら経済も芸術もスポーツから政治（あえて後にまわした　笑）までが沈没してしまう。なんとか、近代医学と国民の意識で打ち勝たねば！

※追記　上の末尾にBSフジプライムでイタリアのことを書いていたが、番組の終わりまで観たら、小生がイタリアの状況のことを全く理解していないことを知り末尾を削除しました。