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水説 大統領への「科学的知見」=古賀攻 / 毎日新聞

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  うひゃー!!!「ドナルド・トランプの危険な兆候―精神科医たちは敢えて告発する」なんて本が出版されて大統領さん、怒り狂っていないのかな?(笑)。日本だと絶対大変なことになっていると思うが・・・。まあ、我が国のトップはオバマ前大統領の任期切れ前とヒラリー・クリントン大統領候補とトランプさんの三本立てでうまいこと営業やったみたいだが、来年の今頃は一緒にコケるのか、ワシントンに飛んで行ってシャンパンで乾杯しているのか高みの見物をしておこう!

  

水説 大統領への「科学的知見」=古賀攻

毎日新聞  2019年11月6日 東京朝刊
<sui-setsu>
ウクライナ疑惑や米中覇権争いの行方は未確定だが、世界は来年の今ごろ確実に岐路を迎える。トランプ米大統領の再選か否かだ。

 日本の外交政策を決める立場の政府当局者から「今これを読んでいる。大いに考えさせられる」と紹介された本がある。「ドナルド・トランプの危険な兆候―精神科医たちは敢えて告発する」(原題THE DANGEROUS CASE OF DONALD TRUMP)だ。

 2017年4月に米国の有力な精神科医、臨床心理士らが集まってトランプ氏の精神状態を討議した会議での寄稿をまとめたもの。日本語訳は昨年10月に出ている。

 「人間としての基本的資質である共感性の欠如」「重篤な社会病質」「悪性ナルシシズム」「反社会性パーソナリティー障害」「天井知らずの刹那(せつな)的快楽主義者」……。これでもかというほどに、容赦のない「診断」が登場する。

 
 そしてスタンフォード大のジンバード博士はこう警告する。「トランプが進む先にあるのは、崖の向こうにある奈落の底である。底の名は過去の過ちという」

 ゴールドウォータールール――。米国の精神医学界にはそう呼ばれる倫理規定がある。1964年の大統領選で、共和党候補になったゴールドウォーター上院議員について雑誌が精神科医のコメントを特集したところ、名誉毀損(きそん)が認められたために生まれた。

 精神科医が直接の診断なしに有名人について専門的見解を公にしてはならないという趣旨だ。

 トランプ氏の言動が極端に不安定であることは素人にも分かる。それでも本を刊行したのは「社会に危機が訪れているときに沈黙し続けることは、専門家としての倫理に反する」からだと編者のバンディ・リー氏は書いている。

 ただ、日本であれば強烈なインパクトを与えそうなプロ集団の告発が、トランプ氏の岩盤支持層にはそれほど届いていないのも米国社会の現実だ。米議会では精神科医を呼んで非公開の聴取も行われているが、党派対立にのみ込まれて「科学的な知見」が共有されているわけではない。

 だからこそ冒頭の政府当局者は考えさせられるのだろう。1年後の選挙に向けて、日本が大ばくちを打たなければならない局面が一度ならずやって来る。

 米議会で勤務経験のある早稲田大の中林美恵子教授  は、さきの日米貿易協定を、安倍晋三首相がトランプ再選に賭けた結果と見ている。「トランプ氏を喜ばせるために、中西部の重要州向けに配慮している」。それが吉と出るのか、凶と出るのか。(専門編集委員)

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