Quantcast
Channel: 小父さんから
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

映画『早春』(1956年 小津安二郎監督の第47作目)/ BSプレミアムシネマ

$
0
0
杉山正二役 池部良92歳没(東宝)と杉山昌子役 淡島千景 87歳没 
  
 映画『ALWAYS 三丁目の夕日』は昭和33年(1958年)を舞台にして作られていたが、その2年前に公開された作品に、当時の東京を観た気になる。現在ではやや臭いストーリーかも知れないが、そんな小津安二郎作品が好きになってきたな。映画の歴史や日本が歩んできた道を見ているようだ。

 池部良が、若い小娘・岸岸惠子と浮気し、奥方の淡島千景さんが家を出ていってしまうんなんてちょっとドキドキ(笑)。確かこの時代の接吻シーンなんてくっついてなかったり、間にガーゼを挟んだりって雑誌・平凡か明星で読んだことあったな~。

 いずれにしろ、監督は、このような作品を手掛けた先駆者ではないのかな?カラオケもない時代、宴会をやればみんなで歌い、ハイキングにはハーモニカを吹く者あり(サラリーマンですぞ)、麻雀やりながらもみんなで学生の寮歌みたいに歌っていた。「サラリーマン生活の悲哀」って古くて新しいテーマだよね。上映時間は144分とちと長い。

 

早春 デジタル修復版
  

あらすじ
東京蒲田の住宅地に暮らし、丸の内のオフィス(東亜耐火煉瓦)に電車通勤するサラリーマン正二(池部良)と妻昌子(淡島千景)は共働きであるが、子供を疫痢で失って以来、お互いにしっくりいかないものを感じていた。そんな中、正二は通勤仲間の1人である「キンギョ」こと金子千代(岸惠子)と、成り行きから一夜を共にしてしまう。
 杉山正二役 池部良と
キンギョこと金子千代役 岸惠子(86歳)






2人の仲にただならぬものを感じた昌子は、正二を責めて家を出ていく。正二には部長から岡山県三石(映画では「姫路の先」とされる煉瓦工場)への転勤話が持ち出されていた。単身、そこに赴任した正二のあとを追って、ある日妻昌子が三石の社宅に来た。夫婦はそこでやり直すことを誓うのだった。高度経済成長前の東京のゆったりした風景のなかに、夫婦関係のデリカシー、サラリーマン生活の悲哀を描く。

キャスト
杉山昌子:淡島千景、杉山正二:池部良(東宝)、青木大造:高橋貞二、金子千代:岸惠子、小野寺喜一:笠智衆、阿合豊:山村聰、北川康一:田浦正巳、田村たま子:杉村春子(文学座)、北川しげ:浦邊粂子(大映)、阿合雪子:三宅邦子、服部東吉:東野英治郎(俳優座)、平山:三井弘次、坂本:加東大介、田辺:須賀不二夫、野村:田中春男(東宝)、富永栄:中北千枝子(東宝)、本田久子:山本和子、辻:諸角啓二郎、総務部長:中村伸郎(文学座)、たま子の夫・精一郎:宮口精二(文学座)、三浦の母:長岡輝子(文学座)、三浦勇三:増田順二、菅井のツーさん:菅原通済(特別出演)
  
製作:松竹大船撮影所 ~ wiki

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4329

Trending Articles